グーグルが新たなAndroid OSのリリースを予告した。そのOSでは、なんとこれまでよりもアプリ起動が最大30%も高速化され、バッテリーの持ちも良くなるのだという。Androidスマートフォンのユーザーであれば誰もが喜ぶ話…かと思いきや、実は一部のユーザーにしか恩恵がなさそうな話なのだ。
今回は、Android OSを改良したグーグルと、それに対するネット上の反応をお伝えしていきたい。
Android 12(Goエディション)のリリースが発表される
アメリカのグーグルは現地時間12月14日、10月にリリースしたAndroid OSの最新版「Android 12」のローエンドデバイス向けバージョン「Android 12(Goエディション)」を2022年にリリースすることを発表した。
Goエディションは2021年12月の時点で世界2億人以上のユーザーが利用しているとの公式発表もあり、少なくないユーザーが新バージョンに変わることになりそうだ。
今回のGoエディションではアプリの起動速度が高速化し、起動時の「真っ白な画面」の表示時間が短くなるという。ユーザーからしても「まだ立ち上がらない…」とイライラする時間が減少するのは良いことだろう。また、ユーザーが長期間利用していないアプリを自動的に休眠状態にして、バッテリー持続時間を向上させつつストレージ容量の節約にもなる機能も搭載されているという。
他にもインテリジェント機能の強化やアプリの共有の容易化、プライバシー管理機能の強化といった変化が加わることとなる。高価なハイエンド機であればサクサク動くあれこれも、基本スペックの高くないローエンドデバイスだともたつくこともあるため、様々な改良が施されることになりそうだ。
近年では日本国内でも、中国のスマホメーカーをはじめとした「低価格、スペックそこそこ」のローエンドモデルの人気が出てきている。そのため喜ぶ声が多いかと思いきや、ネット上では様々な反応が飛び交っている状況だ。
「リリース早よ」「Goエディションが採用されたら、10インチタブレットがまた使いやすくなりそう」など、Goエディションの登場を心待ちにするユーザーがいる一方で、「ローエンドとはいわず、ミッドレンジぐらいまで載せてほしいな。コード払いの画面が素早くなってほしい」「OSをローエンド向けとミドル向け以上の2つに分ける必要性ってあるのだろうか」「ハイエンドもこれでええやん」といった「ミドルレンジ以上にも適用してほしかった」という声も聞こえてきている。これはミドルレンジスマホユーザーの嘆きだろうか。
また、「端末性能がまちまちだから非力な端末でも動くOS作らざるをえないのね…」という、アップルがiPhoneを自社製造するiOSと異なり、様々なメーカーのスマホに搭載されるAndroid OSだからこその問題だという指摘や、「嫌な予感がする」と、新たなOSの登場に不具合などの予感を抱くユーザーも見られた。
動作性を向上させる改良であることは間違いないが、その対象が低スペックのスマホだけに留まるのであれば恩恵に預かれる人はそこまで多くはないだろう。
グーグルさん、筆者の使うミドルレンジスマホも改良してもらえるとすごく嬉しいのだが。
参照元:「Android 12(Goエディション)」はアプリ起動が最大30%高速化&自動休止によりバッテリー持続時間増加【GIGAZINE】
※サムネイル画像(Image:blog.google)