2020年末から一気に加速していった携帯料金値下げの動き。2021年3月頃からは大手キャリアが続々と新プランの提供をスタートさせ、ドコモの「ahamo」などが大きな話題となった。さらに夏以降も低容量プランの提供の動きが進むなど、この1年で私たちユーザーのスマートフォンの契約はかなり様変わりしたことだろう。今回は、MMD研究所の発表した、スマホの契約についての調査結果をお伝えしていきたい。
大手3キャリアユーザーの平均月額料金は「4,638円」!
市場調査会社のMMD研究所は12月17日、11月に実施した「2021年12月通信サービスの料金と容量に関する実態調査」の結果を公表した。
それによれば「通信+通話代の1人あたりの月額料金」は、大手3キャリアでは平均「4,638円」であることが判明。他にも、ahamoなどオンライン専用プランの平均は「3,084円」、「UQモバイル」「ワイモバイル」といったサブブランドの場合は平均「2,340円」、「格安スマホ」とも呼ばれるMVNOの平均は「1,544円」という結果となった。おおむねイメージ通りの順番だった、と感じる人も多いのではないだろうか。筆者個人としては大手3キャリアでもここまで低くなったことに驚きを隠せない。1年半前の自分にこのことを伝えても、「そんな良心的なことがあるものか」と鼻で笑われるに違いない。
契約しているプラン「分からない」人、思った以上に多い?
この調査の中でも今回注目したいのが、「現在契約している通信会社のスマートフォンの月間のデータ容量プラン ※通信サービス別」の結果だ。オンライン専用プランでは8GB~30GBの「中容量」が75%を超えていたり、MVNOでも1GB以下~7GBの「小容量」が77.5%を占めるなど特徴的な分布が見られた。
しかし一方で各社ともに「分からない」(従量制の楽天モバイルは除外されているにも関わらず)が一定数を占めているのも事実なのだ。大手3キャリアでは最多の19.6%が「分からない」と回答。オンライン専用プランとMVNOでもそれぞれ10%以上が自身の契約プランを把握していないようだ。これはもしかすると、キャリアであれば「かなり前に契約したため覚えていないが、とくに問題がないのでずっと利用している」ユーザーが、オンライン専用プランなどでは「よくわからないが世間で『安くなる』と騒がれているからとりあえず変えてみた」というユーザーが一定数存在するのだろうか。
後者はキャリア契約を使い続けるよりも安くなる可能性も十分あるためさほど問題は無さそうだが、自分の契約を把握しないままキャリア契約を続けているユーザーは、延々高い利用料を支払っている可能性も否定できない。身近に「3キャリアを使い続けていて、よくわからずに高い契約を続けていそう」なユーザーがいる人は、この機会にその人に「もっと安くなるプランがあるかもしれない」ことを伝えるべきではないだろうか。
出典元:月々の携帯料金の支払い、平均金額(通話代込み)は大手3キャリアが8,471円、オンライン専用プランは6,345円、サブブランドは4,673円、MVNOは3,841円【MMD研究所】