カーシェアが流行ってはいるものの、いまだ自動車を保有している人は多い。利便性・ステータスなどなど保有する理由は人それぞれだろうが、誰もが避けて通れないのが車検だ。車検の依頼先は「公的機関」と「民間機関」が選べ、公的機関とは全国の運輸支局や自動車検査登録事務所のこと。ただ、一般ユーザーにとっては民間機関の方が、馴染みがあるだろう。国から認可された整備工場・自動車販売店・SS(ガソリンスタンド)などがあり、車検専門をうたっているところもある。皆さんは、何を基準に車検の依頼先を選んでいるだろうか。
株式会社ファーストグループによるカーライフに関する大規模調査から、「車検の依頼先の決め手」がわかった。3人に1人が決め手としているものとは?
「車検費用の安さ」や「整備の質」で選ばないのは意外?
ほとんどの方が「車検」と呼ぶが、正式名称は「自動車継続検査」。「道路運送車両法」に定められた保安基準に適合しているかどうかを検査するもので、法定で義務付けられている。民間機関においても車検の受け入れが可能なため、国から認可された整備工場・自動車販売店・SS(ガソリンスタンド)などが“車検ならうちに!”という広告などを出しており、どこで受けようか?と迷うことも多いはずだ。では実際、どういう選択基準で、車検の依頼先を決めているのだろうか。
株式会社ファーストグループが、2022年1月に全国の男女20~69歳3,322名(直近2年以内に自動車を購入・売却しており、現在、自動車を保有且つ運転している方)を対象に行ったカーライフに関する大規模調査の結果が発表された。そこで「車検を依頼した理由として、あてはまるものすべてをお選びください」という質問に対する回答のうち最も多かったのは「その自動車を購入したお店だったから」(38.7%)、次いで「以前から付き合いがあったから」(34.6%)という結果に。3人に1人以上が、すでに何らかの関係を持っているところに依頼していることがわかった。
広告で見るような「車検費用の安さ」や「整備の質」との回答もあるが、お付き合いの延長で車検もお願いする傾向があるようだ。皆さんはどうだろうか。
車検を依頼した先を選んだ理由として、全体は「その自動車を購入したお店だったから」(38.7%)、次いで「以前から付き合いがあったから」(34.6%)が圧倒的上位だったが、年齢別にみると、その構図は変化する。
10~20代においては、上位は変わらないものの、「大手・有名だから」(21.6%)、「ホームページの情報が充実」(10.2%)と、全体では低かった理由の割合が他世代と比べて高い。また30代においては、「評判がよかった」の割合が17.5%と、40代以上の世代に比べて高い傾向にあることが判明した。
車検事業者側からすると、自動車販売などをきっかけとした継続的な関係性構築を大切にしながらも、若い世代に向けても広告やホームページの内容に充実、ホームページ・SNSを含めたクチコミの重要性、というところにも力を注ぐことが求められるようだ。
このような調査結果が公表されることで、事業者間のアプローチも活発になるだろう。さて次の車検、皆さんはどうやって依頼先を決める?