「キモくて金のないオッサン」という言葉がネットで話題になっている。40代の貧乏でモテない男性が日本を破壊すると言うのだ。いったいどういうことなのだろうか。
社会が生むキモいおっさん
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「キモくて金のないオッサン」問題がネットで話題になっている。「キモくて金のないオッサン」とはネット辞書「ニコニコ大百科」によると「見た目が気持ち悪い」「お金を持っていない」「オッサン」の要素を満たした男性と定義されている。
なぜ「キモくて金のないオッサン」が生まれてしまうのか「キモくて金のないおっさん」を自称するA氏(40代)に話を聞かせてもらった。
A氏:「高卒で働き始めた工場で20年働きました。でも2009年のリーマンショックで解雇されて…。それからは派遣やアルバイトで食いつないでいます。今は警備員のバイトで手取りは13万円です」
A氏:「女性と交際した経験なんてないですよ。いわゆる素人童貞です。同年代の独身者はスナックに通ったりもしますが、僕は性格が暗いので。休みの日はネット掲示板かテレビを見てるかだけです」
A氏:「将来に希望はないですね。結婚を夢を見たこともありますが、もう無理でしょう。自分なりにがんばって生きてきたつもりですが、キモくて金がないオッサンなのは運命だと思ってあきらめています。仕事がなくなったら生活保護をもらうか自殺するか…。とにかく絶望的ですね」
オッサンは国で救うべき?
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平日は深夜に警備員のバイトをし、休日はアパートに引きこもるA氏は社会的には目に見えない存在だ。だがインターネットでは「キモくて金のないオッサン」の増加は大きな問題だと様々な議論が交わされている。
「かわいそうな存在すぎるだろ…」「俺もキモいし金がなくてつらい」といった共感の意見の他、「こういうオッサンこそ国が救うべき」「自己責任。自殺してどうぞ」などの社会保障についての意見もインターネット掲示板では多く見られた。
ただ「キモくて金のないオッサン」が増えると結婚率が低下し、少子化が進み、また生活保護や犯罪率も増加する。日本全体の問題ととらえ、みなで考えるべきなのかもしれない。