ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)が提供している、さまざまなゲームを楽しめる「PlayStation Plus(PS Plus)」と「PlayStation Now(PS Now)」がサービスを統合するという。リニューアル後には3段階のプランが用意され、人気のPlayStation 5などの人気タイトルが多数プレイ可能となる。はたしてどのような進化を遂げるのだろうか…?
SIE、新たなサブスクサービスを発表
SIEは3月29日、PlayStation.Blog上でPlayStationのサブスクリプションサービスのリニューアルを公表。2022年6月からPS PlusとPS Nowを統合し、「PlayStation Plus Essential」「PlayStation Plus Extra」「PlayStation Plus Premium」という3段階のプランからユーザーのニーズに合わせて選択できるサービスを開始する。
ベーシックなプランとなるPS Plus Essentialでは、1ヵ月850円(税込、以下同)・3ヵ月2,150円・12ヵ月5,143円という価格設定で、「フリープレイ(毎月ふたつのゲームを追加費用なしでダウンロード可能)」「加入者限定割引」「セーブデータお預かり(クラウドストレージ)」「オンラインマルチプレイ」といったサービスが利用可能。現行のPS Plusと変わらない内容となっている。そして1ヵ月1,300円・3ヵ月3,600円・12ヵ月8,600円と設定されているPS Plus Extraでは、PS Plus Essentialの内容に加えて数百本のPS 4とPS 5の人気タイトルがプレイできる。そのラインナップには、PlayStation Studios、またソフトウェアメーカー各社のヒット作品も含まれる、としている。
最も充実した内容のPS Plus Premiumは、1ヵ月1,550円・3ヵ月4,300円・12ヵ月10,250円に設定されている。年間で1万円を超える強気の価格だが、PS Plus EssentialとPS Plus Extraのサービスはもちろんのこと、クラウドストリーミングを通じてPS 3のタイトルがプレイできたり、PS 2・初代PSおよびPSPのクラシックタイトルまでプレイできたりするのだという。新旧さまざまなタイトルが遊べるというのは、ゲーム好きであれば満足できるサービスと言えそうだ。
現在30代・40代の男性サラリーマンであれば、青春時代にPSのゲームに夢中になっていたという人も少なくないだろう。そんな思い出のゲームがプレイできるサービスがスタートすると聞くと、当時も今もゲーム好きの筆者などは「年間1万円でも悪くないかも」と思ってしまうところだ。
最近はスマートフォンのゲームアプリでどこでも気軽に遊べたり、任天堂の「Nintendo Switch」が幅広い世代に受け入れられて高い人気を博したりと、PSシリーズの存在感は全盛期と比べるとかなり弱まってきていると言わざるを得ない。それに拍車をかけるように、最新のPS 5はいまだに品薄で定価では入手困難な状況が続いている。
今回SIEが提示した新たなサブスクの登場は、任天堂に奪われてしまった業界の覇権をソニーが奪い返すための布石とすることができるだろうか。今後の業界シェアなどにも注目していきたい。
●PlayStation®Plusが6月に大幅リニューアル! PlayStation™Nowとサービス内容を統合し、数百本のタイトルを提供【PlayStation.Blog】
※サムネイル画像は(Image:「PlayStation.Blog」公式サイトより引用)