上海の空港にいるタクシー事情! 悪質ドライバーの撃退方法とは

ビジネスで中国・上海に行ったとき、空港からホテルまでタクシーで移動す人は多いだろう。そんなときは「ぼったくりタクシー」に注意してほしい。中国語が話せない日本人だとわかると、すぐにぼったくりしてくる悪質ドライバーが多いのだ。ここでは筆者が実際に体験したぼったくりタクシーの撃退方法を紹介しよう。

空港では大手タクシー会社でもぼったくる!

上海の空港にいるタクシー事情! 悪質ドライバーの撃退方法とは

(Image:Michael Gordon / Shutterstock.com)

 筆者は最近、仕事で10年ぶりに中国・上海に行くことになった。10年前は現地の人がチャーター車を用意してくれたので、ぼったくりタクシーに遭うこともなかったが、今回は上海虹橋国際空港からホテルまでの移動でタクシーを使うことになり、その際にぼったくりタクシーに遭った。実は、友人に上海のタクシーはぼったくると聞いていたので、事前にいろいろ調べておいたのだ。その中で、強生(黄色)、大衆(青色)、海博(紺色)、錦江(白色)などの大手タクシー会社は比較的安心だが、赤茶色の個人タクシーはヤバいこと。それから、空港からホテルまでは通常40~50元(660~825円)であることも調べておいた。なお、筆者は中国語は喋れないし、中国人ドライバーは基本的に英語も日本語も通じないので、ホテルの名前や住所などを大きい文字で紙にプリントしたものを用意しておいた。これで準備は万全だ。
 さて、いよいよ上海虹橋国際空港に到着し、空港のタクシー乗り場で大手タクシー会社の「大衆」を選んで乗った。すると、ドライバーはニコニコしながら「イーバイ・ユエンOK?」と言ってきた。「イーバイ・ユエン」とは「100元(約1,650円)」のことだ。筆者は運賃が40~50元なのを知っていたので、「ノー、メーター!」と言ってメーターを指さした。それでもしばらくドライバーは「イーバイ・ユエンOK?」と連呼しながら走り続けたが、こちらも「ノー、メーター!」と連呼したので、しぶしぶメーターを動かしてくれた。それにしても、大手タクシー会社でも中国語が喋れない日本人だとわかるとぼったくるのには驚かされた。だが、トラブルはそれで終わりではなかったのだ。

上海の空港にいるタクシー事情! 悪質ドライバーの撃退方法とは

上海虹橋国際空港の出口付近。すぐ前にタクシー乗り場があるので、筆者もここからタクシーに乗ったらぼったくられた

ドライバーがもっとも嫌がる呪文を用意しておこう!

上海の空港にいるタクシー事情! 悪質ドライバーの撃退方法とは

(Image:Gang Liu / Shutterstock.com)

 このドライバーはヤバイと思った筆者は、すぐにスマホでホテルまでのルートを確認した。遠回りされる恐れがあると感じたからだ。ドライバーにわざと見えるようにスマホでGoogleマップを見せたが、案の定すでに遠回りされていた。さすがにドライバーもGoogleマップを見て正しいルートに戻ったが、放っておけば100元になるように遠回りされていただろう。結局、ホテルに着いたときのメーター料金は44元。正しいルートなら40元くらいだったはずだ。ドライバーに50元を渡すと領収書はくれたが、今度はお釣りをくれない。お釣りはたった6元(99円)だが、気分的に絶対許せなかったので、日本語で「お釣りよこせ」と言って手を出した。しかし、ドライバーは日本語はわからないそぶりを見せたので、筆者はついに最後の手段に出たのだ。
 それは事前にプリントしておいた呪文だ。そのプリントには「你绕远了吧?(遠回りしましたよね?)」「我去投诉(クレームの電話をします)」と書いてある。するとドライバーは顔色を変えてすぐにお釣りを返してくれた。実は大手タクシー会社のドライバーはクレーム電話をもっとも恐れる。筆者は事前に準備しておいたから良かったものの、一般的な日本人観光客なら何も言えずぼったくられてしまうだろう。つまり、上海ではこのようなぼったくりが当たり前に行われており、中国語を喋れない日本人はいいカモになっているのだ。実際、別日に同じホテルまで行った友人も、まったく同じ手口で100元取られていたが、そもそもぼったくられたとも感じていなかったという。
 ただし、上海市内で何度か乗ったタクシーでは、ぼったくりには一度も遭わなかった。これはやはり空港で客を拾っているタクシーだけのことなのであろう。皆さんも上海の空港でタクシーに乗るときは十分に注意してほしい。

文=今井真人/フリーライター

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