『チコちゃんに叱られる!』(NHK総合 毎週金曜 午後7時57分~ 再放送 毎週土曜 午前8時15分~)は、毎回5歳のチコちゃんに質問され、大人が答えられないと「ボーッと生きてんじゃねーよ!」と叱られるNHKの人気バラエティー番組。毎回楽しみにしている人も多いと思うが、ここでは、今後の放送でチコちゃんが質問しそうなネタを紹介する。もし、事前に答えを知っていれば「チコれる(正解)」ので、周りから賞賛されるかも?
浅草寺と浅草神社の意外な関係に答えが!
(Image:StreetVJ / Shutterstock.com)
令和初の東京浅草・三社祭が5月17日から19日にかけて3日間行われる。毎年180万人もの人出がある日本有数の祭りのひとつである三社祭だが、そもそも“三社様”って何だろう? 東京に住んでいる人でも、意外と答えられる人は少ないのではないだろうか。
三社祭は浅草寺(せんそうじ)境内に隣接する「浅草神社(あさくさじんじゃ)」の祭であるが、三社祭を知るにはこの浅草寺と浅草神社の関係を確認しておく必要がある。そもそも、浅草寺は推古天皇の頃(628年)に隅田川で漁をしていた漁師の兄弟(檜前浜成と竹成)の網に観音像がかかったことから始まる。兄弟は観音像とは思わず何度も投げ捨てるが、同じ場所で引っかかるので、その土地の名士である土師中知に相談すると聖観世音菩薩像であることがわかり、のちに土師中知は自宅を寺にして祀った。これが浅草寺創建の由来である。この聖観音菩薩像の引き上げに関わった3人を祀ったのが三社権現神社で、創建は平安末期から鎌倉初期とされる。1873年(明治6年)に現在の浅草神社となるが、今でも地元では“三社様”として親しまれているのだ。つまり「三社祭」の“三社様”とは、浅草寺の創建に関わった3人の郷土神のことなのである。
外国人にも人気のある浅草寺だが、その創建に関わった3人を祀ったのが、浅草寺境内に隣接する「浅草神社」で、そこで行われる祭が「三社祭」なのである
現在、浅草神社にある本社神輿は「一之宮(土師真中知命)」「二之宮(檜前浜成命)」「三之宮(檜前竹成命)」の3基。最終日には早朝からこの3基が担ぎ出される「宮出し」が行われ、日没後に神社境内に戻る「宮入り」を迎える
三社祭には700年以上の歴史と伝統がある
三社祭は浅草寺の創建に関わる“三社様”を祀った浅草神社の祭だと紹介したが、そもそも浅草寺と浅草神社は長らく一体であり、古くは浅草寺の祭として行われてきた歴史がある。現在のように浅草神社の祭になったのは、神仏分離によって浅草寺と浅草神社が分離された明治時代以降だという。
三社祭の正式名称は「浅草神社例大祭」で、1312年(正和)から始まったとされ、すでに700年以上の歴史を誇る伝統行事である。本来は観音像引き上げにちなんだ船祭りがメインだったが、明治に入って廃絶され、1872年(明治5年)から5月17日と18日に祭を行うようになり、現在のように神輿を担ぐようになったという。ちなみに、令和元年は5月18日(土)に浅草氏子44町内の神輿100基が渡御し、5月19日(日)には本社神輿が宮出しされ各町会を渡御する。機会があれば三社祭に参加して、是非、悠久の歴史と伝統を味わってみてほしい。