新築マンションを買うときはモデルルームだけを見て決めてはいけない。実際に建築現場に行って周辺環境を確認しておこう。たとえば、火葬場やごみ処理場、風俗店など、いわゆる「忌避(きひ)施設」があると、マンションの価値も下がってしまうかもしれないのだ。もちろん、見た目ですぐに分かるような施設なら誰でも簡単に見つけられるが、一般的に「忌避施設」とされない施設にも注意が必要なのである。ここでは隠れた「忌避施設」を解説しよう。
「忌避施設」があるとマンションの価値が下がる!
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新築マンションを買うとき、モデルルームに行っただけで購入を決断するのは危険である。必ず建設予定現場にも足を運んでみよう。そこで、火葬場やごみ処理場、風俗店などの、いわゆる「忌避(きひ)施設」がないかチェックするのだ。
「忌避施設」は「嫌悪施設」とも呼ばれており、“一般的に人が嫌がる、音がうるさい、匂いがキツイ、振動がある、危険が及びそうな施設や建築物”のことを言う。もちろん、火葬場、ごみ処理場、風俗店だけでなく、下水処理場、葬儀場、刑務所、ガスタンク、高圧線鉄塔、墓地、ガソリンスタンド、暴力団事務所、高速道路、鉄道、飛行場などが「忌避施設」に当たると言われている。
もし、自分が購入しようとしているマンションの周囲にこのような「忌避施設」があると、音や匂いに悩まされたり、将来、売却するときに「忌避施設」を理由に避けられたり値下げ交渉の材料にされかねないのである。
■「忌避施設」とは?
火葬場、ごみ処理場、風俗店、下水処理場、葬儀場、刑務所、ガスタンク、高圧線鉄塔、墓地、ガソリンスタンド、暴力団事務所、高速道路、鉄道、飛行場など
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ゴミ処理場は代表的な「忌避施設」。このような大型施設が近くにあれば、さすがにモデルルームでも説明されるはずだ
必ず自分の目で現場周囲を確認しよう!
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大手のデベロッパーなら、モデルルームでゴミ処理場や火葬場など、簡単に分かるような「忌避施設」は教えてもらえることが多い。もちろん、重要事項説明書にも記載されているだろう。だが、「忌避施設」は人によって判断が異なるし、マンションからどのくらい離れていればいいかなど、基準が極めてあやふやなものである。悪徳業者なら微妙な「忌避施設」については触れない可能性が高いのだ。
ここまでは一般的な忌避施設の話だが、通常は忌避施設に当たらない施設にも注意が必要だ。たとえば、マンション横の公園は通常はうれしい施設だが、ホームレスが住み着いていたり夜に不良少年が集まることもある。また、大型ショッピングセンターが近いのはありがたいが、休日になると車で周辺道路が渋滞したり騒がしかったりするものだ。さらに、消防署や救急病院も近くにあると安心だが、実は24時間サイレンがうるさいので「忌避施設」に近い施設なのである。
このように「忌避施設」はマンションを買ってから気付いても遅い。やはり自分の目で必ず建設予定地周辺を歩いてみるほうがよいだろう。忙しいなら、せめてGoogleマップのストリートビューで確認しておくことをおすすめする。