ワクチン接種者が増え、以前と比べると新型コロナウイルスの脅威が落ち着いてきたように感じる方も多いのではないだろうか。以前のような生活が戻りつつある現在、「COCOA」の機能停止という驚きの情報が発表された。
国が開発した、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」は、2022年11月17日をもって、その役目を終える予定だという。しかし、今すぐアンインストールをするのは難しいだろう。実は、今アプリを消してしまうと、スマホ内にデータが残ってしまう危険があるのだ。
消すためにはアプリのアップデートが必要…アンインストールの具体的な方法は?
なぜ、今すぐのアンインストールが危険なのか。厚生労働省によると、「COCOA」を現時点でアンインストールしてしまうと、機能が完全停止せずスマートフォン内に残り続けてしまう可能性が。この状態になってしまうと、端末内ではアプリの処理がこれまで通り行われてしまい、通常よりもバッテリー消費が激しくなる可能性が高くなる危険性があるという。スマートフォンのパフォーマンスが落ちることをできる限り避けたいと感じる方は多いだろう。使用できなくなるアプリを残しておくことに少し疑問を感じるかもしれないが、アプリの削除は一度、待った方がよさそうだ。
アンインストールの具体的な方法としては、11月17日に配信される「COCOA 3.0.0版」を待つのみだと思われる。配信後のアンインストールについては、アップデートされたアプリを開くと、画面に削除の手続きが表示されるため、アナウンス通りに進めていけば問題ないといわれており、とくに利用者側から特別な手順が必要なさそうな点は安心できる。
デジタル庁・厚生労働省 #COCOA 班です。11月17日より、COCOAの機能停止版アプリ「3.0.0」版の配布を開始します。COCOAを利用中の方は、配信が開始されましたら、アプリをアップデート頂き、画面の案内に従い、機能停止の手続きをお願いいたします。
#接触確認アプリhttps://t.co/MLusM9ozjW— 厚生労働省 (@MHLWitter) November 11, 2022
また、アップデート版アプリでは、接触通知発生回数の調査も実施ことも同時に発表された。今後の感染症対策を目的としており、個人情報を特定する意図はないとのこと。いつまた同じ状況に陥るかわからないため、できる限り回答するように努めたいところだろう。
そもそも「COCOA」の機能が終わるのはなぜ?
なぜ「COCOA」の機能が終了することになったのだろうか。デジタル庁の公式サイトによると、新型コロナウイルス感染者の届出について、方針が変わったことが理由とされている。
これまで、病院で陽性診断を受けたすべての患者は、病院からの届け出により「新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)」に陽性であると登録されていた。しかし、多くの陽性者情報の届出をしなければならず、医療機関に多大な負荷がかかっていることが問題視されていたといわれている。そこで国は、高齢者や基礎疾患がある人など、新型コロナウイルス感染により重篤化の可能性がある人のみ、届出の対象にする「全数把握簡略化」方針に変更することを決めたというのだ。
「COCOA」の機能終了は、届出が対象者のみになったことが大きく影響していると考えられるだろう。「COCOA」は新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システムに登録された情報を利用者に発信していたが、新型コロナウイルスの陽性者全員が届出の対象者ではなくなったことから、サービスを続けることが難しいと判断され、今回の機能終了につながったといえるだろう。
第7波が落ち着き、新型コロナウイルスが猛威を振るっていた時期と比較すると、以前の日常が戻りつつあるといえる現在。しかし、冬休みや正月により第8波が発生する可能性も予想されている。今後も、マスクの着用や手洗いうがいなど、これまで通りに対策を続けることが大切だ。
引用元:新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA) COVID-19 Contact-Confirming Application【厚生労働省】
引用元:新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)【デジタル庁】
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