東海道新幹線「こだま」に格安で乗車できる「ぷらっとこだま」。本当に格安なのか、他の切符と区間料金を比較してみましょう。
東京 – 新大阪間を移動するなら、東海道新幹線の「こだま」を使えば料金を安く抑えられます。とはいえ、同様の新幹線には格安で予約できる「EX早得」プランなども存在。そこで今回は「ぷらっとこだまはEX早得より安いのか?」を他の格安切符と料金比較したので解説します。
なお、ぷらっとこだまの料金は通常期と繁忙期で異なります。通常期の料金は以下の通りです。
ぷらっとこだまの買い方・使い方
JR東海ツアーズが販売する「ぷらっとこだま」は、前日までに予約した指定の「こだま号」に限り通常運賃料金よりも安く乗車できる旅行商品。予約プランには「普通車指定席」と「グリーン車指定席」があり、普通車乗車の場合、通常に比べて25%程度お得です。
たとえば2023年3月時点で、「ぷらっとこだま」を利用して新横浜から京都まで乗車した場合の料金は10,500円(3月10日までは10,400円)。ちなみに自由席の通常料金は12,650円です。
「ぷらっとこだま」はJR東海ツアーズ支店、JTB・JTBトラベランド・総合提携販売店などで購入できます。
このように格安なぷらっとこだまですが、厳密には切符ではないため、利用時に以下のようなルールがある点に注意してください。
ぷらっとこだまの設定区間
「ぷらっとこだま」が利用できる駅は決まっており、東京、品川、新横浜、静岡、浜松、名古屋、京都、新大阪の相互駅間で設定されています。
ぷらっとこだまの新幹線の往復料金は本当に格安?区間料金比較
本当にぷらっとこだまは格安なのか、区間の料金を比較していきましょう。
東京 – 名古屋間
片道料金の場合、東京 – 名古屋間の「こだま」通常料金は11,090円、「ぷらっとこだま」の通常期料金は8,600円です。
往復方法 | 片道料金 | 往復料金 |
こだま通常きっぷ | 11,090円 | 22,180円 |
エクスプレス予約 | 10,310円 | 20,620円 |
EXのぞみファミリー早得 | 9,950円 | 19,900円 |
ぷらっとこだま | 8,600円 | 17,200円 |
EXこだまファミリー早得 | 8,050円 | 16,100円 |
さらに「エクスプレス予約」だと10,310円、「EXのぞみファミリー早得」は9,950円です。「EXこだまファミリー早得」のみ8,050円と「ぷらっとこだま」より安いですが、2名以上の利用でしか予約できません。
往復料金も同様なので、2人以上で利用するなら「EXこだまファミリー早得」、1人で乗車するなら「ぷらっとこだま」が最安です。
東京 – 大阪間
片道料金の場合、東京 – 新大阪間の「こだま」通常料金は14,400円、「ぷらっとこだま」の通常期料金は10,800円です。
往復方法 | 片道料金 | 往復料金 |
こだま通常きっぷ | 14,400円 | 28,800円 |
エクスプレス予約 | 13,620円 | 27,240円 |
EXのぞみファミリー早得 | 12,570円 | 25,140円 |
ぷらっとこだま | 10,800円 | 21,600円 |
EXこだまファミリー早得 | 10,080円 | 20,160円 |
また、「エクスプレス予約」が13,620円、「EXのぞみファミリー早得」が12,570円、2名以上でしか利用できない「EXこだまファミリー早得」が10,080円です。往復料金の場合、1人で乗車するなら「ぷらっとこだま」、2人以上なら「EXこだまファミリー早得」のほうが安くなります。
静岡 – 京都
片道料金の場合、静岡 – 京都間の「こだま」通常料金は10,430円、「ぷらっとこだま」の通常期料金は8,000円です。
往復方法 | 片道料金 | 往復料金 |
こだま通常きっぷ | 10,430円 | 20,860円 |
エクスプレス予約 | 9,650円 | 19,300円 |
自由席回数券 | 9,130円 | 18,260円 |
EXこだまグリーン早得 | 9,040円 | 18,080円 |
ぷらっとこだま | 8,000円 | 16,000円 |
静岡 – 京都間は「EXのぞみファミリー早得」と「EXこだまファミリー早得」の設定がないため同様のプランと比較すると、「エクスプレス予約」が9,650円、「自由席回数券」が9,130円、「EXこだまグリーン早得」が9,040円です。
静岡 – 京都間の場合は、利用者人数に限らず「ぷらっとこだま」が最安です。
ぷらっとこだまは学割を利用して購入することは可能?
「ぷらっとこだま」に学割は設定されていません。学生なら「学割」を使うか「ぷらっとこだま」を利用するか選ぶ必要があります。
ここでも、どちらが安いか比較してみましょう。
区間 | 学割 | ぷらっとこだま |
東京 – 京都 | 12,170円 | 10,600円 |
東京 – 静岡 | 5,780円 | 4,900円 |
新横浜 – 名古屋 | 9,490円 | 8,400円 |
名古屋 – 新大阪 | 5,780円 | 4,600円 |
上記4つの区間の場合だと、通常期の学割より「ぷらっとこだま」のほうが安く乗れます。
ぷらっとこだまはお盆や年末年始にも利用可能?
「ぷらっとこだま」は、年末年始やGW、お盆も利用可能です。この期間は「繁忙期」の料金に変わるため通常期の料金よりは高くなりますが、通常切符を購入するよりは安くなります。ただし、繁忙期の場合は他の予約プランのほうが安いケースもあるので注意しましょう。
ぷらっとこだまの購入期限
ぷらっとこだまは当日は購入不可。前日までの予約・購入が必要です。JR東海ツアーズのホームページからインターネット予約・購入する場合は、前日の17時までです。
「ぷらっとこだま」は予約した列車にしか乗車できないため、乗り遅れると購入した乗車票が使えなくなるので注意しましょう。後続列車の自由席にも乗れません。
ぷらっとこだまのキャンセル料
ぷらっとこだまのキャンセル料は、出発の10日前から発生します。キャンセル料の詳しい内容は以下の通りです。
キャンセル日 | キャンセル料(取消料) |
11日前以前 | 無料 |
10日~8日前 | 20% |
7~2日前 | 30% |
前日 | 40% |
当日(出発前) | 50% |
当日(出発後) | 100% |
キャンセル料は、購入金額に対する割合です。すでに手元にJR乗車票が届いている場合、返金にクーポン券やJR乗車票が必要なので、キャンセルする場合も必ず保管しておいてください。自己負担でJRツアーズへJR乗車票の返送が必要です。
まとめ | グリーン車を安く楽しむ手段としてもおすすめ!
ぷらっとこだまの「普通車指定席」の料金について解説してきましたが「グリーン車指定席」も用意されています。
グリーン車に乗車する場合の料金比較は以下の通りです。
区間 | 通常期 | 繁忙期 | 定価(参考) |
東京 – 静岡 | 6,600円 | 7,100円 | 8,740円 |
東京 – 浜松 | 8,600円 | 8,900円 | 12,100円 |
東京 – 名古屋 | 9,600円 | 10,800円 | 14,750円 |
東京 – 京都 | 12,100円 | 13,500円 | 18,720円 |
東京 – 新大阪 | 12,300円 | 13,900円 | 19,270円 |
新横浜 – 静岡 | 6,200円 | 6,400円 | 7,970円 |
新横浜 – 浜松 | 8,400円 | 8,600円 | 11,660円 |
新横浜 – 名古屋 | 9,400円 | 10,400円 | 14,090円 |
新横浜 – 京都 | 11,900円 | 13,100円 | 18,050円 |
新横浜 – 新大阪 | 12,200円 | 13,500円 | 18,940円 |
名古屋 – 京都 | 6,200円 | 6,800円 | 7,970円 |
名古屋 – 新大阪 | 6,500円 | 7,000円 | 8,740円 |
通常期料金の場合、「普通車指定席」の料金と比べてもそれほど差はなく、通常切符と比較して格安です。
ぷらっとこだまは、普通車をよりお得に使いたい場合だけでなく、グリーン車を安く楽しむ手段としてもおすすめです。指定区間で旅行するなら、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
※サムネイル画像は(Image:「JR東海ツアーズ」公式サイトより引用)