【2023最新】ドコモでんきはどうなる?電力不足と料金高騰、利用のデメリットと特長

新電力サービスのひとつである「ドコモでんき」。日本の電力自由化に伴い、2022年3月1日からサービスが開始されました。

ドコモでんきは、NTTドコモが提供する電力サービスです。ドコモの携帯電話やスマートフォンと同様に、電力料金の支払いや使用量の確認がスマートフォンアプリで簡単にできます。(画像引用元:ドコモでんき公式サイトより)

NTTドコモが提供するクレジットカード「dカードGOLD」で電気代を支払えば、最大10%のポイントが還元される点は、他の電気事業者と比較しても突出しており魅力的なサービスです。 

「dカードGOLD」についてはこちらの記事を参考にしてください。

一方で、ドコモでんきは世界的なエネルギー価格高騰と電力ひっ迫を受け、2022年11月8日に新規申し込み受付を停止しています。

新規申し込み一時停止を発表した際、ドコモでんきは公式サイト上で、「現在ドコモでんきをご利用中のお客さまは、従来と変わらずサービスをご利用いただけますとともに、冬の節電プロジェクトを通じ、節電量に応じたポイント還元施策を行う予定」と発表しました。(画像引用元:ドコモでんき 公式サイトより)

現在ドコモでんきを利用中の人は従来と変わらずサービスを利用できるとのアナウンスがされたとはいえ、ドコモでんきの利用に不安を覚える方もいるでしょう。

そこで今回は、ドコモでんきの料金プランや他社と比較したうえでの特長、強みを解説します。

さらに、「新規申し込み受付を再開した際にドコモでんきに加入すべき人」「ドコモでんきから他の電気事業者に乗り換えることを検討すべき人」についても、それぞれ具体的にご紹介します。

ドコモでんきを評価|最大10%のポイント還元率が魅力も新規受付停止中

ドコモでんきは、ドコモの携帯電話を使っている人に大きなメリットがあります。

ドコモでんきの最大のメリットのひとつは、電気代の支払いに対しdポイント還元があること。 とくにドコモの携帯電話を利用していて5Gギガホ・ギガライトなど対象のサービスに加入しており、かつdカード GOLD会員で「ドコモでんき Green」に契約していると、還元率が10%に。「ドコモでんき Green」は環境に配慮した電気が実質的に使えるようになるのもメリットです。(画像引用元:ドコモでんき公式サイトより一部筆者が画像加工)

ドコモでんきはこんな人にピッタリ!auでんき・ソフトバンクでんきと比較

同じく通信会社が提供する電気サービスであるauでんき、ソフトバンクでんきとドコモでんきを比較しました。

同じく通信事業者であるauやソフトバンクが提供する電気サービスと比較しても、条件付きではありますがポイント還元率が突出しているのが「ドコモでんき」の特長。電気料金の支払いを通じてdポイントを貯めたい人や、dカードGOLDを所有している方にはとくにおすすめです

2023年3月現在は新規申し込みの受付を停止中

冒頭で解説した通り、2022年11月よりドコモでんきは新規申し込みを停止中。

電力自由化以降、新たに参入した小売電気事業者である新電力会社は、電気を市場から調達しているため、家庭や企業への販売価格よりも調達価格の方が高くなると、電気を売れば売るほど赤字になってしまいます。昨今のエネルギー価格高騰のあおりを受け、新規申し込みを停止する新電力会社がドコモでんき含め多数出ています。

電力は重要なインフラだからこそ、よりいい業者を選びたいもの。「ドコモでんきが受付再開したら加入すべきか迷う」「ドコモでんきからより安定的な事業者に乗り換えるべきか迷う」という方も多いでしょう。

ドコモでんきに乗り換えた方がお得になる可能性がある人については後述します。

ドコモでんきの料金プラン

ドコモでんきの料金プランには「ドコモでんきBasic」と「ドコモでんきGreen」があります。

「ドコモでんきGreen」は再生可能エネルギー由来のCO2排出量実質ゼロの電気プランですが、基本料金が地域電力にプラス500円になります。「ドコモでんきBasic」は地域電力と同等のプランですが、dポイントが貯まる分お得になります

ドコモでんきBasic

「ドコモでんき Basic」は、大手電力会社と同様の基本料金と電気料金のプラン。dポイント還元率は以下の通りです。

対象ユーザー dポイント還元率
ギガホ・ギガライト・ahamoユーザー 100円(税抜)につき3%
上記以外プラン・ドコモ回線を契約していないユーザー 100円(税抜)につき2%

ドコモでんきGreen

「ドコモでんきGreen」は、地球にやさしい再生可能エネルギー由来のCO2排出量実質ゼロのプラン。1カ月の基本料金または最低料金は、「ドコモでんきBasic」の料金に500円プラスした価格になります。

dポイント還元率は以下の通りです。

対象ユーザー dポイント還元率
ギガホ・ギガライト・ahamoユーザー dカードGOLD会員 100円(税抜)につき10%
上記以外 100円(税抜)につき5%
上記以外プラン・ドコモ回線を契約していないユーザー 100円(税抜)につき3%

ドコモでんきの提供エリア

ドコモでんきの電力サービス提供エリアは、沖縄と離島を除く日本全国です。

(画像引用元:ドコモでんき公式サイトより)

ドコモでんきの電力サービス提供エリアは、具体的には以下の通りです。

・北海道電力エリア(北海道)
・東北電力エリア(青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、新潟県)
・東京電力エリア(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県、山梨県、静岡県東部)
・北陸電力エリア(富山県、石川県、福井県東部、岐阜県北部の一部)
・中部電力エリア(長野県、岐阜県の大部分、静岡県西部、愛知県、三重県北部・中部)
・関西電力エリア(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県、福井県西部、三重県南部の一部)
・中国電力エリア(広島県、岡山県、山口県、鳥取県、島根県)
・四国電力エリア(香川県、愛媛県、徳島県、高知県)
・九州電力エリア(福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、熊本県、宮崎県、鹿児島県)
※一部離島は除く。

ドコモでんきのメリットは以下の通り。

・市場価格の影響をすぐには受けない
・dカードGOLDとの相性が良好
・初期費用不要
・携帯料金と一括で支払い可能

【メリット】市場価格の影響をすぐには受けない:電気料金高騰の影響が小さめ

ドコモでんきは市場価格の影響をダイレクトに受けない料金プラン設定になっています。

ドコモでんきは調達価格の変動で料金が変化する「市場連動型プラン」ではなく、一定の値幅の範囲で推移する料金プランを採用。料金が急に変わらない仕組みとなっています。(画像引用元:ドコモでんき公式サイトより)

【メリット】dカードGOLDとの相性が良好:dポイントがよく貯まる

dカード GOLD会員で「ドコモでんき Green」を契約し、かつドコモの携帯電話を利用していて5Gギガホ・ギガライトなど対象のサービスに加入すると、dポイントの還元率が10%になります。

dカードGOLDはドコモが発行しているゴールドカードです。年会費は11,000円(税込)で、ドコモの通信料金やサービスの利用で10%ポイント還元されます。また、ケータイ補償や国内空港ラウンジ利用無料、海外旅行保険などの特典もあります。年会費はかかりますが、携帯電話や電気をドコモで統一すると、年間11万円の利用で年会費分のポイント還元が得られるので、十分元が取れるでしょう。(画像引用元:dカード公式サイトより)

【メリット】初期費用不要:切り替え手続きは「申し込み」のみ

ドコモでんきは契約手数料と解約金は不要。ネットで申し込むだけで、前の電力会社に連絡する必要もありません。

【メリット】携帯料金と一括で支払い可能

ドコモでんきでは、電気と携帯電話の請求をまとめることも可能。ドコモユーザーの場合、新たに支払い方法を設定しなくて済むので、手間がかかりません。

ドコモでんきのデメリット

ドコモでんきのデメリットは以下の通りです。

・新規受付停止中
・dカードGOLDなどを利用していない人には還元率が低め
・オール電化向けプランが無い
・Greenでは基本料金がおよそ500円高くなる

【デメリット】新規受付停止中:受付再開後の実質的な値上げの可能性も有り

冒頭で解説した通り、ドコモでんきは新規申し込みを停止しています。

ドコモでんきは既存の利用者に対し、「令和4年度電気・ガス価格激変緩和対策事業費補助」の実施をアナウンスしており、電気料金値引きの実施を予定しています。しかし、この値引きは国からの負担緩和策に基づくもの。今後、ポイント還元率の引き下げなどが行われる可能性も否めません。(画像引用元:ドコモでんき公式サイトより)

【デメリット】dカードGOLDなどを利用していない人には還元率が低め

ポイント還元されるのがドコモでんきの魅力の1つですが、還元されるポイントの種類はdポイントのみ。

他の新電力会社はWAONポイントやTポイントなどの複数から選んで交換できる場合が多いため、選択肢がないのはデメリットのひとつ。また、dカードGOLDを利用していないと、還元率が最大でも5%と低く抑えられてしまいます。

 【デメリット】オール電化向けプランが無い

上記の通り、ドコモでんきはプランが2つだけ。オール電化向けプランはありません。

今までオール電化向けプランを利用していた方は、ドコモでんきへ乗り換えると電気代が高くなる可能性があり、あまりおすすめできません。オール電化プランを利用したい方は、ドコモでんき以外の電力会社を選ぶようにしましょう。

【デメリット】Greenでは基本料金がおよそ500円高くなる

ポイント還元は魅力的とはいえ、ドコモでんきの電気料金そのものは大手電力会社と変わりません。むしろ「ドコモでんきGreen」では基本料金が税込500円高くなってしまいます。

dポイントカードを持っておらず、還元の恩恵を受ける予定のない人にはおすすめしません。

ドコモでんきが新規受付を再開した場合に申し込むべき人

ドコモでんきが新規受付を再開した際に、申し込みをおすすめする人は、以下の条件に該当する人です。

・ドコモ回線契約者で、dカードGOLD会員の人
・再生可能エネルギー比率が実質100%で、CO2排出量が実質ゼロの電気プランに興味のある人
・携帯料金と一括で電気料金を支払いたい人
・ スマートフォンでの操作に慣れている人

ドコモでんきから他の電力会社に乗り換えることを検討すべき人

現在ドコモでんき利用者で、他の電力会社への乗り換え検討をおすすめする人は、以下の条件に該当する人です。

・ドコモ回線契約者でない人(還元率が低いため)
・基本料金が安い電気プランを探している人
・電力の使用量が多い人
・dポイントに興味のない人

ドコモでんきと合わせてチェックしたい電力会社 | 切り替え先の電力会社の例

ドコモでんきから電力会社を乗り換えたい場合のおすすめのひとつが、東京ガスの電気プランです。東京ガスの電気プランは、東京ガスが提供する電力サービスです。

東京ガス電気は、2016年4月から電気の小売事業を開始し、関東エリアに電力サービスを供給しています。東京ガス電気は東京電力より基本的に料金が安くなり、契約・解約手数料もかかりません。また、ガスと電気のセットでおトクな「ガス・電気セット割」もあります。(画像引用元:東京ガス公式サイトより)

まとめ

2016年に電力販売が全面的に自由化されると、異業種から電力小売事業への新規参入が相次ぎました。新電力会社の家庭などを含む低圧分野のシェアは、2021年9月時点で約25%を占めるまでになりましたが、ロシアによるウクライナ侵攻や世界的物価高の影響を受け、燃料価格の高騰は当面続くとみられ、新電力の経営が転機を迎えています。ドコモでんきの新規申し込み受付の再開は、今後の世界情勢にもよるでしょう。

※サムネイル画像は(Image:​「ドコモでんき」公式サイトより引用)

オトナライフ編集部
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