この冬、ニュースや世間話でよく耳にするのが、電気代が高いという話題だ。主にウクライナ情勢などによる燃料の輸入価格高騰の影響などが原因だといわれており、SNS上でも「電気代が見たことない金額になった」「去年の倍!」という悲痛な声をよく目にする。実際のところ、ほかの家庭はどれくらい高騰しているのだろうか。今回は電気代についてのアンケート結果をひも解いていこう。
「電気代が上がった」と回答した人は9割以上
2023年3月16日、日本トレンドリサーチを運営会社する株式会社NEXERは、注文住宅のナチュラルハウスと共同で「電気代」に関するアンケートの結果を公開した。調査対象となった電気代は、ここ最近で一番寒さが厳しかった2023年1月。感染症が流行し、大雪も降り、自宅にいたという人も多かったのではないだろうか。
まず、一戸建ての場合を見てみよう。1人暮らしの人の60.9%は1万円以内、2人以上で暮らしている人の多くは1万円以上という結果に。4人以上で暮らしている人では、2万円を超えたという回答が半数以上いた。
マンションの場合は気密性が高いこともあり、一戸建てよりは安い傾向だ。1人暮らしの人は81.4%が1万円以内に収まっている。それでも、3人暮らしや4人暮らしでは、4分の1ほどの人は2万円を超え、電気代が家計を圧迫している。
昨年の1月と比べて電気代がどうなったかを聞いたところ、9割以上が「高くなった」と回答した。その理由についても尋ねた回答では「電気代の値上げ」が目立った。なかには「使用料は去年より減っているが、単価が上がっているので、相対的に電気料金代が少しあがった」と、分析された回答もあり、電力会社による値上げは消費者に大きな影響を及ぼしていることがわかる。
70%超の人が、電気代を節約するために工夫している
「電気代を節約するために工夫していることはあるか」という質問には71.1%が「ある」と回答した。具体的には「こまめにスイッチを切る」「エアコンの設定温度を下げる」「気温を見てエアコンをつけるか判断」などの対策が多いようだ。なかには「電気をなるべく使わないように済むように早寝早起きで夜更かしをしない」と健康にもよさそうな回答も。また、インスタグラムではインフルエンサーもよる電気代が高くなる習慣を指摘する動画を投稿し、大きな反響があった。
さらには、東京藝術大学が電気料金の高騰を受け、予算削減のためにピアノを売却したというニュースが報道され、世間に大きな衝撃を与えた。東京藝大は2023年4月にミュージシャンのさだまさしらプロデュースによる「電気代を稼ぐコンサート」と銘打った一般公開の特別講座を開催する予定で、こちらも話題となっている。
電気は、われわれの生活には欠かせないインフラだ。節電を心がけても、それ以上に電力会社からの値上げ幅が大きいのが現状で、この冬は光熱費が家計を直撃したという人も多かっただろう。健康に影響を及ぼすような無理はオススメしないが、できることからこまめに節電し、家計への圧迫は最小限にしたいところだ。
引用元:【日本トレンドリサーチ】
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