今、一番ほしいものを聞かれたときに、お金や恋人よりも「休み」だと答える人は多いのではないだろうか。全国的に働き方改革が進み、社内環境の改善に取り組む企業は増えているが、それでも仕事のストレスや疲労は大きく、週に2日の休みでは足りないという人もいるだろう。そこで今回は楽天インサイト株式会社が実施した「休暇に関する調査」を紹介しよう。
仕事と休みのバランスがちょうどよい「週休3日」が理想的?
まず「現在の勤め先の休日数」について調べると、90.3%が「週休2日」、7.2%が「週休1日」と回答。年代が高まるごとに週休1日の割合は増えており、管理職など年齢相応の立場になり、業務量が多いと考えられる50代以上では12.2%にまで上がっている。
現状に対して、勤め先の休日数が「増えてほしい」と答えた人は67.4%。そして意外にも31.2%が「そのままでよい」と回答しており、仕事にやりがいを見出している人や給料が減ることを懸念している人が、現状の休日数でもよしとしているのだろうか。あるいは帰宅しても育児や介護をしなくてはならず、「仕事の方がまだ楽」だと感じている人がいるのかもしれない。
理想の休日数を聞くと、「週休3日」が78.0%と圧倒的。「週休4日」「週休5日以上」の回答もあったが、「少なくとも週に3日休みがあれば残りの仕事を頑張れる」という考えを持つ人が多く、週休3日が理想的な仕事と休日のバランスになっているようだ。
休日が増えてほしい理由「趣味の時間を増やしたいから」
休日が増えてほしいと回答した約7割の人は、どのような理由で休みたいと考えているのだろうか。その回答として最も多かったのは49.6%で「趣味の時間を増やしたいから」。ゲームやスポーツ、旅行などまとまった時間が必要になる趣味は多く、人によっては生きがいとも呼べる趣味に懸ける時間を増やしたいというのは当然の意見だろう。
「体が休まらないから」「気持ちがリフレッシュできないから」も4割以上の回答を得ている。やはり、5日分の疲労を2日で完全に解消するのは難しいようだ。
週休を増やすのは困難であるため、その代わりに有給休暇を使用すればよいと考える人も多いだろう。しかし、有給休暇の取得についての調査では、1日や半日の有給休暇を「取得しやすい」と回答したのは74.6%であったが、2日以上連続だと「取得しやすい」と回答したのは47.1%と半数を切った。
その理由としては、32.7%が「自分が休むと同僚に負担がかかる」、20.6%が「休暇をとれる雰囲気が職場にない」、20.4%が「休暇の間に業務対応が発生するかもしれない」と回答。ほかにもさまざまな理由が挙げられているが、いずれも「周囲への配慮」や「同調圧力」が有給休暇取得のネックになっているようだ。
日頃の疲れを癒やすために、休日は非常に重要だ。リフレッシュすることで普段の業務の生産性やモチベーションも高まるため、企業にとってのメリットにもつながる。自分の心や体を壊さないためにも、休日や有給休暇を有効活用したい。
出典元:【楽天インサイト】