マンションは、購入者が自分たちで管理組合を組織して管理していく必要がある。だが、理事が素人だらけの管理組合では満足にマンション管理&運営ができるはずもない。そこで今注目されているのがマンション管理のスペシャリスト「マンション管理士」である。「マンション管理士」がいれば、素人の理事でも安心してマンション管理ができるぞ!
素人だらけの管理組合に適切なマンション管理は無理!
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分譲マンションは購入者(区分所有者)が管理組合を組織して、自分たちでマンションの管理をしていかなければならない。小規模マンションなら、5~10年毎に管理組合の理事に選出されることもある。管理組合の理事になると、大規模修繕計画や管理規約の見直し、住民からのクレーム、管理費滞納者への対応など、さまざまなトラブルに対応しなければならず、かなり大変な思いをする。だが、マンションに関する知識が何もない理事は、どうしてもマンション管理会社に頼ってしまい、言いなりなっているケースも多いのだ。
マンション管理会社は、マンションの掃除や細かい修繕のほか、管理人などを派遣してくれるマンション管理を専門に行う会社だ。しかし、マション管理会社は新築時にデベロッパーが自社の関連会社を指定していることが多く、マンション管理会社が、必ずしも管理組合の味方であるとは限らないのである。
そこで今注目されているのが「マンション管理士」だ。マンション管理士とは、マンションの管理組合の相談に応じ、適切なアドバイスをしてくれるコンサルタントのこと。つまり管理組合の強い味方なのである。
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しっかりしたマンション管理会社も多いが、必ずしも管理組合の味方ではない。マンション管理士は管理組合側の立場でアドバイスしてくれるので、頼りになる存在だ。たとえば、長期修繕計画の見直しを早期に行えば問題ないが、そのまま放置しておくと将来、修繕積立金が不足して大変な事態になる場合も……
マンション管理士は管理組合の頼もしい味方!
マンション管理士はマンション管理の専門知識を持ったスペシャリスト。長期修繕計画が適切か? 管理規約が現状に合っているか? マンション管理会社の業務内容と価格が適切か? 貯まっている修繕費の運用方法などを、管理組合の相談に応じてチェックしてくれる。もちろん、マンション管理士には報酬が必要なので、ほかの住民の理解を得られない場合も多いが、たとえば、ダメなマンション管理会社を替えてサービスの向上と費用の削減を行ったり、大規模修繕工事の見積もりをチェックして、工事費用を節約してくれたりする。当然、素人の理事だけで対応するよりも、マンション管理の質が向上するので、支払った報酬以上のメリットがあるのだ。
ちなみに、マンション管理士は国土交通省の国家資格なので、民法、建築基準法、不動産登記法、消防法、都市計画法など、かなり幅広い知識が要求される。相当勉強してマンション管理士試験に合格しないと簡単にはなれない職業だが、受験資格に性別・年齢・学歴等の制限は一切ないので、チャレジンしてみるのもよいだろう。
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