全国の中学校や高校で、学習用端末の普及が進む昨今。デジタル教材による勉強が可能になったことで学習スタイルも多様化が見られるだろう。そこで今回は、スタディプラス株式会社のStudyplusトレンド研究所は株式会社PFUと共同で実施した、中学1年生~高校3年生2,967名を対象に『勉強時の「デジタル」と「紙」の使いわけに関するアンケート調査』結果を紹介。現代の中高生の勉強方法をお伝えしよう。
紙教材は「メモが見やすい」、デジタル教材は「動画や音声で理解しやすい」
スタディプラス株式会社のStudyplusトレンド研究所は株式会社PFUと共同で、中学1年生~高校3年生2,967名を対象に『勉強時の「デジタル」と「紙」の使いわけに関するアンケート調査』を実施した。
調査によると、中学1年生~高校2年生までは8割以上の生徒が「学校に自分専用の学習用端末がある」と回答。学習用端末が高校で本格的に導入されたのが2022年度のため、高校3年生のみ比較的普及が進んでいないようだが、それでも過半数は所持しているようだ。
紙教材とデジタル教材のメリット・デメリットをそれぞれ聞いてみると、紙教材のメリットとしては「メモが取りやすい」「解答の過程が残るので間違いに気づきやすい」「暗記しやすい」といった回答が多く挙がった。一方、デメリットとしては、「重くて持ち運ぶのが大変」「場所を選ぶため、気軽に勉強しづらい」「移動中に見づらい」と、重量やサイズなど物理的な課題が挙げられている。
デジタル教材では、「動画や音声で理解しやすい」「移動中に見やすい」「場所を問わずに勉強しやすい」など、利便性の高さを利点だとする意見が寄せられた。デメリットを聞くと、「学習と関係のないことをしてしまう」「目が疲れる」「充電が面倒」といった、デジタルならではの短所が目立つ結果となった。
5割以上の中高生が、授業中の板書を写真で保存
続いて、「デジタル教材で勉強する際、紙教材のように付箋やメモで印をつけたくなったときにどうするか」という質問では、「端末のメモ機能に書き込む」「紙のノートに書き込む」など、端末に書き込んだり、紙媒体に別でメモしたりする人が多いようだ。また、「スクショ(スクリーンショット)で保存する」「教材内の機能でメモや印をつける」という声も挙がり、さまざまな機能や媒体を使いわけているのかもしれない。
授業中の板書については、55.7%がデジタル端末でのカメラ機能などで保存すると答えた。効率性や正確性を考慮して板書を写真で記録する人が多いのだろう。しかし、22.9%は学校のルールで禁止されていると回答しており、生徒にメモを取る習慣を付けさせるために、板書の撮影を禁じている学校も少なくないようだ。
スクリーンショットを活用する人も多く、56.8%は「毎日使う」と答えており、活用経験があると回答したのは9割を超えている。画像として後からいつでも見直せるというのは、勉強する上で大きなポイントになっているのだろう。
紙教材とデジタル教材は一長一短であり、どちらにも相応の強みがあるといえる。今後はさらにデジタル技術が発展して、タブレットなどの端末が使いやすくなると考えられるが、少なくとも現時点では状況によって使いわけるのが、最も効果的に勉強できる方法かもしれない。
出典元:【スタディプラス/PR TIMES】
参照元:【Studyplusトレンド研究所】