待ちに待ったコロナ禍明けの夏期休暇。すでにバカンスを満喫している人も、間もなく連休突入という人も、のんびり開放的に過ごす日々に心解きほぐすことだろう。仕事からも離れて完全オフモードもいいが、1%でも神経を使うシーンは出てきそうだ。近頃、NTTドコモの企業名を悪用したフィッシングが増えているからだ。携帯市場において多くのシェアを獲得する大企業だけに、その名を見れば「心当たりがあるかも」とクリックしてしまうユーザーが現れても不思議ではない。ターゲットとなったユーザーは“最悪の夏の思い出”にならないよう事の詳細を知り、気を引き締めることを願いたい。
NTTドコモ名義×dカード制限のキラーワードにご注意! フィッシング報告が増加中
8月7日、フィッシング対策協議会は「NTTドコモをかたるフィッシング」と題した緊急情報を発表した。紹介されたフィッシングメール内容には、「【重要】」「dカード利用停止」「お取引がありました」など、ユーザーの心を揺さぶる言葉が並んでいる。丁寧な言葉づかいで、国外送信のフィッシングメールにありがちな不自然な日本語や文字化けがなく、極めて“それっぽい”連絡メールに見える。しかし、「ご利用確認はこちら」をクリックすればフィッシングサイトに誘導され、dアカウントの ID、クレジットカード番号、有効期限などの重大個人情報を引き出される可能性がある。メール時点で確実に門前払いする危機意識が必要となる。
NTTドコモも同様に、7月頭にフィッシングメールに関する注意喚起を行ってきた。フィッシング詐欺の啓蒙を行う同協議会に先んじて情報発信したことは、NTTドコモの危機意識、ユーザーの安全確保への意識の高さを表している。それでも同協議会が緊急情報を公開したということは、フィッシングの罠はいまだ社会にばらまかれているのだ。
2022年はランク外、NTTドコモのフィッシング悪用増加から垣間見える狙い
フィッシングに悪用される有名企業・ブランドは幅広い。なかでも、悪用されがちなビッグネームは詐欺ウォールが2023年1月に発表している。調査した結果、2021年は金融系や官公庁、ネットショッピングサイトなどの名前が並ぶなか、NTTドコモは9位にランクイン。しかし、2022年はトップ10圏外となっている。つまり、今回のフィッシング急増は1年の潜伏期間を経て再び大々的に悪用しようという魂胆が透けて見える。
あの手この手で、だまそうとするフィッシング集団の魔の手を回避できるよう、夏期休暇期間も警戒態勢はとり続けたい。
出典元:【フィッシング対策協議会】
出典元:【NTTドコモ】
参照元:【詐欺ウォール】