自宅にいながらお店の味を楽しめる「Uber Eats (ウーバーイーツ)」。馴染みのファストフードをちょっと頼みたいだけなのに想定よりも支払額が高すぎることって無いですか？
たとえば二人暮らしの筆者の家では、1回の注文はせいぜい数千円程度。ところがお盆休みに親戚の家へ遊びに行き、6人分のランチをUber Eatsから注文しようとしたところ、ファストフードなのになんと合計金額が1万円を超えて衝撃！
そこで、今回はUber Eatsの商品以外の料金や人気チェーンでの支払総額を検証しました。店頭価格よりもUber Eatsはどれだけ高いのか解説。
結論から言えば、店頭価格よりも平均でなんと69%も割高でした。
Uber Eats (ウーバーイーツ)の値段・料金は高すぎ？
「6人分のファストフードでランチの価格が1万円を超えた」ことから分かる通り、多くの店舗で店頭の価格とUber Eats上の価格は異なり、Uber Eatsでの値段の方がかなり高く設定されています。
今回、Uber Eatsは実店舗の価格よりどれだけ高いのか、人気チェーン店を対象にまとめて検証しました。
【参考】Uber Eatsの商品代と実際の店頭価格は異なる場合も
Uber Eatsの商品代と実際の店頭価格は異なる場合が多いです。
たとえばマクドナルドの「ビッグマックセット」は、マクドナルドの店頭価格は750円～（左）。一方、Uber Eatsでは950円（右）と200円高く設定されています。これに加えて、Uber Eatsでは配送手数料やサービス料がかかってきます
【検証】Uber Eatsで人気チェーン店を注文した場合の実際の支払い額は？
人気チェーン店でUber Eatsのデリバリーを注文した場合、商品代や配送料、手数料も含めて実際の支払い額はいくらになるでしょうか。同じメニューで店頭価格と比較し検証。店舗にもよりますが中にはなんと133%も割高な店舗が存在しました。
なお、配達手数料は注文状況により異なりますが、筆者が実際に確認できた料金を元に検証します。また、価格はすべて税込価格です。
【86%割高】マクドナルド：店頭750円、Uber Eats1,395円
マクドナルドで実際にビックマックセットを頼んだ場合の料金は、以下の通りです。
マクドナルドでビックマックセットを頼んだ場合、店頭だと750円、Uber Eatsだと商品代が950円、総額1,395円かかり、645円高くなります
【133%割高】ゴンチャ：店頭660円、Uber Eats1,540円
ゴンチャで実際に黒糖烏龍ミルクティのパール（タピオカ）トッピングを頼んだ場合の料金は、以下の通りです。
ゴンチャで黒糖烏龍ミルクティのパールトッピングを頼んだ場合、店頭だと660円、Uber Eatsだと商品代が990円、筆者の家から少し遠い店舗だったので配達手数料が550円と高めだったこともあり、総額は倍以上の1,540円、880円高くかかります
【118%割高】吉野家：店頭448円、Uber Eats976円
吉野家で実際に牛丼の並盛を頼んだ場合の料金は、以下の通りです。
吉野家で実際に牛丼の並盛を頼んだ場合、店頭だと448円、Uber Eatsだと商品代が660円、さらに通常発生する手数料の他、少額注文手数料150円も加わり総額976円かかり、528円高くなります
【41%割高】ケンタッキーフライドチキン：店頭2,640円、Uber Eats3,730円
ケンタッキーフライドチキンで実際にトクトクパック・8ピースセットを頼んだ場合の料金は、以下の通りです。
ケンタッキーフライドチキンで実際にトクトクパック・8ピースセットを頼んだ場合、店頭だと2,640円、Uber Eatsだと商品代が3,300円、総額3,730円かかり、1,090円高くなります。なおケンタッキーフライドチキンでは、店頭では販売されていないUber Eatsオリジナルのセットも提供されています
【115%割高】モスバーガー：店頭440円、Uber Eats948円
モスバーガーで実際にモスバーガー単品を頼んだ場合の料金は、以下の通りです。
モスバーガーで実際にモスバーガーを頼んだ場合、店頭だと440円、Uber Eatsだと商品代が680円、少額注文手数料150円も加えて総額948円かかり、508円高くなります
【35%割高】ガスト：店頭800円、Uber Eats1,079円
ガストで実際にチーズINハンバーグを頼んだ場合の料金は、以下の通りです。
ガストのチーズINハンバーグは提供店舗によって価格が異なりますが、筆者が配達してもらうガストの店舗だと店頭価格は800円、Uber Eatsだと商品代が890円、総額1,079円かかり、279円高くなります。近い店舗だったので配達手数料が低いこともありますが、商品代も大きく変わらずお得に感じます
【66%割高】スシロー：店頭820円、Uber Eats1,359円
スシローで実際にスシローセット10種1人前（10貫）を頼んだ場合の料金は、以下の通りです。
スシローは店舗によって価格が異なり、筆者が配達してもらうスシローの店舗は黄皿130円店舗。スシローセット10種1人前（10貫）を店頭持ち帰りすると価格は820円、Uber Eatsだと商品代が1,190円、総額1,359円かかり、539円高くなります
【10%割高】ドミノピザ：配達3,409円、Uber Eats3,750円
ドミノピザで実際にクワトロ・2ハッピーのMサイズを頼んだ場合の料金は、以下の通りです。
ドミノピザでクワトロ・2ハッピーのMサイズを頼んだ場合、公式サイトだと3,409円、Uber Eatsでも商品代は同じ3,409円ですがサービス利用料がプラスされ総額3,750円かかり、341円高くなります。配達されるのは同様なので、公式サイトから注文した方が節約になります。なお、店舗の配達員が配達するため、Uber Eatsでは配達手数料がかかりません
【13%割高】 ピザーラ：配達1,980円、Uber Eats2,228円
ピザーラで実際にバスターズクォーターのMサイズを頼んだ場合の料金は、以下の通りです。
ピザーラでバスターズクォーターのMサイズを頼んだ場合、公式サイトだと1,980円、Uber Eatsでも商品代は同じ1,980円ですが手数料がプラスされ総額2,228円かかり、248円高くなります。ピザーラでもドミノピザと同様に公式サイトから注文した方が節約になります。なおピザーラではUber Eatsの注文は店舗の配達員ではなくUber Eatsの配達員が担当するようで、配達手数料もかかってきます
Uber Eatsは何故高い？商品代以外にかかる料金は何？
筆者がマクドナルドからピザーラまで、主要チェーンを9店舗検証した限り、店頭や店舗公式の配達と比較すると、Uber Eatsでの注文は平均69％も定価より高くなることが分かりました。
Uber Eatsでの注文がこれほど割高になるのは、商品代金が高く設定されていることに加えて、以下の料金が上乗せされているからだと言えます。
配達料金（配送手数料）
配送手数料は基本毎回発生し、お店から自宅までの距離や、そのエリアで配達できる人の数、お店の人気度などによって変わります。たとえば、お店が近く人気がないお店の場合は安くなりますが、お店まで距離がある人気店の場合は高くなります。また、雨や台風などの天候や時間帯によって変動することも。配送手数料は、50～550円程度かかります。
サービス料
サービス料は毎回発生する注文額の10％に相当する手数料。つまり、1,000円の料理を注文したら100円のサービス料がかかります。ただし、レストランの従業員が直接配達する場合はかかりません。
少額注文の手数料
少額注文手数料は、注文額が700円未満の場合のみ発生する手数料です。たとえば、500円の料理を注文したら150円の最低注文手数料がかかります。少額で頻繁に注文されると、Uber Eats・レストラン双方の利益が少なくなってしまうため、少額注文手数料が設定されています。
チップ
チップとは、Uber Eatsの配達パートナーに対して感謝や応援の気持ちを込めて贈る任意のお金のこと。全額配達パートナーに支払われます。チップは必須ではありませんが、相場はおおよそ商品価格の10～15％程度。最高額は注文金額の2倍まで、1円から支払うことができます。
Uber Eatsの配達料金はどう決まる？値段が変動する理由とは
Uber Eatsの配達料金は、お届け先までの距離と注文金額に基づいて決まります。また、注文時間帯や天候などに影響されることも。配達員の労力や時間を考慮し、配達料金が設定されています。
お届け先までの距離
お届け先までの距離が長いほど、配達料金は高くなります。これは、配達員がより遠くまで時間をかけて移動する必要があるためです。また、交通状況や待ち時間、配達パートナーの数による「配達調整金額」にも左右されます。
優先配達か否か
Uber Eatsでは、「優先配達」オプションを選択できます。優先配達を選ぶと、通常よりも早い到着を期待できますが、追加料金が発生します。
優先配達の追加料金は通常の配送手数料とは別に設定されており、お届け先までの距離や注文金額によって変動します。また、注文時間帯や天候による影響も。たとえば、ピーク時や悪天候時には優先配達の追加料金が高くなることがあります
地域や時間帯の利用者数
地域や時間帯によっては、Uber Eatsの利用者数が多く、配達員が不足して配達料金が上がることも。逆に、利用者数が少ない地域や時間帯では配達料金が下がることもあります。つまり、利用者数の多い地域や時間帯を避けることで配達料金は節約が可能。ピーク時以外に利用したり、優先配達を使わないようにしたりするのも、配達料金を抑えるコツです。
加盟店ごとの設定金額
Uber Eatsの配達料金は、加盟店ごとに設定された金額も影響します。配達料金は距離によって一律ではないため、同じ距離のお店でも店舗ごとに異なる場合があります。
また、一部の加盟店では期間限定のプロモーションや割引を提供することも。アプリ内のプロモーション情報や割引をチェックすれば、お得な料金で節約しながらお気に入り料理を楽しめます。
Uber Eatsと他のフードデリバリーサービスの料金を比較
Uber Eatsと他のフードデリバリーサービスでは、手数料にどの程度の違いがあるのでしょうか。Uber Eatsを出前館、Woltと比較しました。筆者が今回検証した限りでは、意外にもWoltが一番「お得」という結果になりました。
Uber Eats・出前館・Woltでマクドナルドを注文した場合
Uber Eats・出前館・Woltでマクドナルドのビッグマックセットを注文した場合、それぞれの料金は以下の通りです。
ビッグマックセットの商品代はすべて950円で同価格。手数料込みの金額で比較すると、【左】Uber Eatsは1,395円、【中】出前館は1,370円、【右】Woltは1,045円となりました。なおWoltではマクドナルドの配達料金無料キャンペーンが行われていましたが、配達料金50円を加えても1,095円と、最も安くなりました。Uber Eatsは出前館と僅差ですが1番高い結果に
Uber Eats・出前館・Woltで吉野家を注文した場合
Uber Eats・出前館・Woltで吉野家の牛丼並盛を注文した場合、それぞれの料金は以下の通りです。
牛丼並盛の商品代はすべて660円で同価格。手数料込みの金額で比較すると、【左】Uber Eatsは976円、【中】出前館は1,410円、【右】Woltは770円となりました。なおWoltでは吉野家の配達料金無料キャンペーンが行われていましたが、配達料金50円を加えても820円と、最も安くなりました。最も高いのは出前館、Uber Eatsはそれに次ぐ価格となりました
【2023最新】フードデリバリーサービスの料金比較表
Uber Eats・出前館・Woltの料金を比較すると、以下の通りです。
| サービス | 配送料 | サービス料 | 少額手数料 |
| Uber Eats | 状況によって変動 | 注文金額の10％ | 780円未満150円 |
| 出前館 | 配達条件によって変動 | なし | 800円未満330円 |
| Wolt | 50～450円（※1） | 注文金額の10％ | 700円未満差額（※2） |
（※1）Woltの配送料は公式サイト・アプリ上では規定が確認できませんでした。そのため筆者が実際にWoltを利用し、確認できた配送料を示しています。地域によってはこの配送料より高くなったり、安くなるケースもあると想定されます。
（※2）700円未満の場合、700円と注文金額の差額が手数料（東京エリアは1,000円未満の場合、1,000円と注文金額の差額）
Uber Eatsで支払う料金を節約する3つのコツ
Uber Eatsで手数料を節約するコツをご紹介します。
送料無料になるキャンペーンやクーポンを利用する
Uber Eatsでは、送料無料や割引など、さまざまなキャンペーンやクーポンを利用できます。有効期限が短いクーポンも多いので、注文する際は「アカウント」→「クーポン・プロモーション」を必ずチェックしましょう。
日替わり更新されるお得な情報を確認する
Uber Eatsのアプリ内では、お得情報が日替わりで更新されています。配達エリアによって情報は異なるため、定期的にアプリを開いてチェックしましょう。
Uber Oneを利用する
Uber Oneとは、Uber Oneアイコンが表示されているお店で1,200円以上注文した場合、配達手数料が0円になる等の特典がついたサブスクリプションサービスです。Uber Oneの料金は月額498円または年額3,998円なので、月に2～3回Uber Eatsを利用するなら十分元はとれるでしょう。メンバー限定のお得情報も得られます。
まとめ
今回はUber Eatsで注文すると実店舗の価格よりどれだけ高くなるのか、人気チェーン店を対象にまとめて検証しました。なんとなく高いなあと思っていましたが、実際に比較検討すると店舗や注文金額によって割高な度合いがかなり違うことが分かったので、今後Uber Eatsで注文するときは参考にしてくださいね。
