街中に出掛けると、「歩きスマホ」をしている人を見かけることが多いような気がします。ときには、ぶつかりそうになったり、転びそうになったりと、ヒヤッとするシーンも…。NTTドコモ モバイル研究所は、全国の15歳~79歳の男女6559名を対象に、「歩きスマホの実態」について調査していました。一体、どのくらいの人が歩きスマホをしているのでしょうか?
10代~20代で歩きスマホをしている人は6割以上
まず「歩きスマホを行なっているかどうか」を調査すると、44%の人が「歩きスマホを行っている」と回答。約半数近くの人が行っているということで、最近、街でよく目にするのも、うなずけます。
性年代別に見ていくと、男女ともに最も多かったのは10代で6割以上、続く2位が20代、3位が30代と、年代があがるにつれて、歩きスマホを行なう人の割合が減っているのがわかります。最も少ない70代では、男女ともに3割以下という結果に。たしかに、街中で歩きスマホをしている人は、若い人のほうが多いような気がします。
どの年代も大都市での歩きスマホ実施率が最も高い
次に、都市の規模別に「歩きスマホをしている割合」を調査。10代~30代、40代~50代、60代~70代の3つの年代別にわけて調査しましたが、どの年代も大都市である「特別区・政令指定都市」に住む人の歩きスマホ実施率が、最も多いことがわかりました。
ついで、「中核市・特例市・人口20万人以上市」、「人口10万人以上市町」、「人口10万人未満市町村」と、人口が少ないほど、歩きスマホ実施率も低くなっています。人口の少ない市町村のほうが、情報に追われることなく、ゆったりと過ごせるということなのでしょうか。
歩きスマホ実施率は、公共交通機関の利用者ほど高くなる
同調査では、通勤や通学、買い物などの平日の主な移動手段の違いによって、歩きスマホ実施率が異なるのかをリサーチ。すると、最も多かった回答は「鉄道・電車」の56%、2位は「バス」の51%と、いずれも半数以上で、公共交通機関を主に利用している人の歩きスマホ実施率が高い、ということがわかりました。
続く3位は「バイク・自転車」の44%、4位は「自家用車」の40%、5位は「徒歩」の38%となっています。歩いたり、こいだり、運転したりといった動作をすることなく、座っている間に操作していたスマホを、乗り継ぎや乗降のタイミングでもそのままいじってしまうことが、歩きスマホにつながってしまうのかもしれません。
スマホが手放せない、という人ほど歩きスマホをしている
最後に、歩きスマホ実施率と、「スマホが常に身の回りにないと困る」と思うかどうかの関係を調査。その結果、全体では「スマホが常に身の回りにないと困る」と回答した人の49%が歩きスマホをしていることが判明。それに対し、「スマホが常に身の回りになくても困らない」と、回答した人で歩きスマホをしている人は33%という結果に。
また、年代別で見ても、スマホが常に身の回りにないと困る/困らないによって歩きスマホ実施率に10ポイント程度の差が生じています。その一方で、10代はどちらの回答者も66%という割合で、変化がありませんでした。多くの10代は、“スマホが近くにあれば、とりあえず使いたい”と思ってしまうのかもしれません。
慣れた道のりであったり、乗り換えの際の多少の移動であったりと、つい歩きスマホをしたくなるシーンはありますが、手元に集中しすぎると、怪我や事故につながることも…。4割以上が歩きスマホをしているということは、お互いに見えていなくてぶつかる、なんてことも考えられます。
この結果を重く受け止め、移動の際にはきちんと周囲に注意を払いながら、安全な移動を心掛けたいですね。
出典元:【モバイル社会研究所/NTTドコモ】