「アナウンサーとキャスター」「首相と総理」「クーデターと革命」など、テレビのニュースやドラマでよく聞くけど、イマイチ正しい使い分けがわからない言葉は多い。今回はそうした言葉の違いについて詳しく解説しよう。
「アナウンサー」と「キャスター」は全然違う仕事?
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テレビやニュースでよく聞くけど、正しい使い方はよくわからない言葉はけっこう多い。「首相と総理」「アナウンサーとキャスター」「クーデターと革命」などは似たような場面でよく使われるが、アナタはその違いをハッキリと答えられるだろうか?
たとえば、ニュース番組に登場する「アナウンサー」と「キャスター」の違いを解説しよう。両者は同じニュースを伝える人のことだが、その果たす役割は大きく違う。「アナウンサー」は、基本的に“ニュース原稿を読む仕事”のことで、ナレーションやスポーツ実況などもこなす。一方の「キャスター」はニュースに出演しているが、“ニュースの内容をわかりやすく解説して伝える役割”のことを言う。したがって、元新聞記者や報道記者などのベテランが務めることが多いのだ。なお、テレビでニュースを伝える人には「リポーター」もいるが、こちらは“現地取材をして報告する人”のことを言う。台風のときにびしょ濡れになっている記者や、街で美味しいものを食べて紹介するタレントなどもリポーターである。
■「首相」と「総理」
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「総理」は日本の行政機関のトップである“内閣総理大臣”の略。これに対し「首相」は外国も含めた国の行政機関のトップをさす。日本では“内閣総理大臣”が「首相」に該当するが、外国では必ずしもそうではない。たとえばドイツは“連邦宰相”が「首相」と呼ばれるのである。また、新聞など文字で表記する場合は「首相」が使われることが多く、テレビでは「総理」が使われることが多い
■「自首」と「出頭」
いずれも犯人が警察に出向むくことだが、「自首」はまだ警察が事件を把握していないか、犯人を特定していない段階のこと。“自首”することで初めて事件が発覚するような場合が該当する。これに対して「出頭」は、すでに警察の捜査が始まり犯人が特定されたあとのことを言う
■「クーデター」と「革命」
どちらも政権が変わるときに使われるが、「革命」は大衆が支配階級を倒して政権を把握し、政治・経済・社会体制を根本的に変えることを言うが、「クーデター」は支配階級内部の権力争奪で武力による政権奪取である点が異なる
■「住職」と「僧侶」
「住職」は寺の管理運営を行う“職業”を指す言葉。これに対して「僧侶」は出家して“ブッダの教えに専心して修行する人”こと言う。ちなみに、「お坊さん」は僧侶に親しみを込めた呼び方のことで、「和尚」は高い位の僧侶のことをさす
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