Amazon「2段階認証を突破」の不正利用の見破り方と対策を解説

最近、Amazonアカウントが不正利用され、何者かが勝手にAmazonギフトカードを大量購入する事例が発生しているのをご存じでしょうか? この事例では、強固な2段階認証も突破されているうえにSMS通知もなく、購入履歴が非表示になっているなど、本人も気が付かないうちに被害が拡大しているといいます。そこで今回は、このような不正利用の見破り方とその対策方法を解説しましょう。

2段階認証を設定しても勝手にAmazonギフトカードが購入されているってホント!?

2023年9月ごろから、SNS上では何者かがAmazonアカウントを不正利用して、勝手にAmazonギフトカードを大量購入している事件が起きていると話題になっています。

「Amazonギフトカード」はAmazon独自の金券ですが、物理カードだけでなくメールのコードで送れるタイプがあり、今回はメールのコードを送るタイプが悪用されています。

しかも、Amazonのログインに強固な2段階認証を施しているにも関わらず、これを突破しているそうです。さらに、認証したメールもSMSに届いていない場合もあるのだとか……。

また、勝手に購入されたAmazonギフトカードは「購入履歴」には表示されず、パソコンのWebブラウザからしかチェックできない「非表示にした注文」に入っているといいます。

これでは、本人がまったく気が付かないまま、どんどん被害が広がってしまうでしょう。いったいどのように対策すればいいのでしょうか?

Amazon「二段階認証を突破」の不正利用の見破り方と対策1

こちらがAmazon独自のギフトカード。メールアドレスだけで送ることができるため、遠方に住んでいる友だちに送るのに便利ですが、今回はこれがハッカーに狙われました(画像はAmazon公式サイトより引用)

まずはパソコンから「非表示にした注文」を確認してみよう!

今回の不正利用が巧妙なのは、Amazonギフトカードの購入履歴が非表示になっているため、本人が被害に遭っていることに気が付かないこと。

そこで、まずは自分が被害に遭っていないか確認する方法を紹介します。

非表示にした注文をチェックするには、スマホではなく必ずパソコンのWebブラウザからAmazonにログインしましょう。

次に「アカウントサービス」→「非表示にした注文」を開きます。もし、ここに身に覚えのない買い物履歴が表示されれば、Amazonアカウントを何者かに不正利用されている証拠になります。

「非表示にした注文」を確認する手順

「非表示にした注文」を確認する手順1

まず、パソコンのWebブラウザでAmazonを開いてログイン。「アカウント&リスト」部分にマウスのポインタを乗せるとメニューが表示されるので、そのなかから「アカウントサービス」を選択しましょう(画像はAmazon公式サイトより引用)

「非表示にした注文」を確認する手順2

次に、アカウントサービスの「お買い物設定」から「非表示にした注文の表示」をクリックします(画像はAmazon公式サイトより引用)

「非表示にした注文」を確認する手順3

すると「非表示にした注文」が表示されるので、身に覚えのない注文がないか確認しましょう。万一、不正利用の被害に遭っていたなら、すぐに対策を取るべきです(画像はAmazon公式サイトより引用)

もし不正利用に遭っていたときはどうすればいいの?

もし、不正利用に遭っていたことが確認できたら、その対策方法としてもっとも効果的なのが、“ログインパスワードの変更”と“登録されているクレジットカードの削除”です。

ログインパスワードを変更すれば、ハッカーがAmazonアカウントにログインできなくなります。また、Amazonアカウントにログインされても、クレジットカードが登録されていなければ、商品を購入できません。

どちらも簡単にできる対策なので、今すぐ実行しておきましょう。なお、こちらはスマホを使って対策ができます。

ログインパスワードと2段階認証を変更する手順

ログインパスワードと2段階認証を変更する手順1

まず、公式スマホアプリでAmazonにログインして画面下の人型アイコンをタップ。「アカウントサービス」を選択しましょう(写真左)。次に「ログインとセキュリティ」を押します(写真右)

ログインパスワードと2段階認証を変更する手順2

2段階認証を行っている場合は、受信したコードを入力して「コードを送信する」をタップ(写真左)。すると「ログインとセキュリティ」画面に移動するので、ここでパスワードと2段階認証の変更を変更しておきます

登録されているクレジットカードを削除する手順

登録されているクレジットカードを削除する手順1

まず、「アカウントサービス」画面を表示したら、「支払い&住所」の「お客様の支払い方法」を選択(左写真)。現在登録されているクレジットカードが表示されるので、削除したいカードをタップしましょう(右写真)

登録されているクレジットカードを削除する手順2

カードの横に表示された「編集」をタップ(左写真)。「お支払い方法を編集」画面に移動したら、画面下の「Amazonウォレットから削除する」をタップすれば、すぐに削除されます(左写真)

まとめ

いかがでしょうか? 今回発覚したAmazonアカウントの不正利用は、2段階認証も突破しているうえにSMSに通知も届かず、商品の購入履歴さえ非表示になっています。

本人が気付かないうちに被害が拡大する悪質なものですが、このような事例が発覚した以上、少なくとも不正利用されたクレジットカード情報を放置しておくわけにはいきません。

もし、被害に遭っているのが確認できたら、すぐにAmazonのログインパスワードの変更と、登録しているクレジットカードの削除を実行しておきましょう。

※サムネイル画像(Image:rafapress / Shutterstock.com

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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