ドライバーの長時間労働が規制されることで、物流業界の負担の高まりが危惧されている「物流の2024年問題」。物流企業だけでなく、配達を依頼する側にとってもコストが上がる恐れがあり、消費者にも対策が求められている。Fun Standard株式会社が展開する宅配ボックスブランドPYKES PEAKは、2023年10月に全国の男女53人を対象とした再配達や、物流の2024年問題に関する意識調査を実施した。
物流の2024年問題の認知率は約半数
まず、物流の2024年問題の認知率について、アンケートによると「詳しく知っているつもり」「ある程度知っている」の総計が52.5%という結果に。メディアなどで報道される機会は増えているが、それでも具体的に何が問題となっているかを知っているのは、まだ半数ほどしかいないようだ。
物流の2024年問題に対する課題意識は、「ある」「とてもある」が計66.4%と一見、高いように思われるが「物流の2024年問題に対してアクションを取ったことがある」と回答したのはわずか17.5%。意識が行動にまで表れている人はそれほど多くないようだ。
また、再配達の依頼に罪悪感を抱いている人は94.7%と、ほとんどの人が申し訳ないと思っていることがわかった。できるだけ再配達がないようにしたいと考えながらも、アクションには踏み切れないのだろう。
問題解決にはメディアを使った「周知活動」が重要に
再配達の抑制に一役買っているのが宅配ボックスだろう。「宅配ボックスが物流の2024年問題への対策になると思いますか」という質問では、6割以上が「思う」と回答。
さらに、2024年4月までに宅配ボックスを「導入を検討している」および「すでに導入している」という人も63%にのぼっている。宅配ボックスによって再配達の依頼が減り、物流コストの低下につながると認識されているようだ。
一方で、2割以上の人が宅配ボックスの導入に興味がないと回答している。その理由についての質問では、「盗難が怖い」が33.3%、「置く場所がない」が31.3%、「値段が高い」が29.4%だった。経済面や環境面の問題で設置が難しいという声が挙がっているが、盗難に関しては防犯性の高い宅配ボックスもあるため、それらの認知が求められているのかもしれない。
物流の2024年問題についての認知率は約半数と、高いとはいえないのが現状だ。そのため、9割以上の人が「政府や自治体・マスメディアによる周知が必要だ」と考えており、消費者の意識を変えるためにも周知活動の強化は必須だといえる。物流の2024年問題の解決は簡単ではないだろうが、うまく消費者のアクションを促すことができれば、物流業界の負担やコストを大きく減らすこともできるだろう。
出典元:【Fun Standard株式会社/PR TIMES】
※サムネイル画像(Image:Hadrian / Shutterstock.com)