日本にはたくさんの温泉地がありますが、そのほとんどが山の奥まったところにあり、交通の便があまり良くありません。しかし、探せば気軽に行ける駅チカの温泉地もあるのです。そこで、ガチ乗り鉄の筆者が駅から徒歩圏内にある駅チカ温泉を5つ紹介しましょう。車やバスを使わず駅から徒歩で行けるので日帰りでも温泉を楽しめますよ。
鉄道だけで行ける駅チカ温泉を楽しもう!
日本の温泉地は山奥にあるものが多く、車でないと行けない秘境も多いですよね。
でも、探してみると、意外と鉄道の駅から徒歩圏内にある超便利な温泉もたくさんあるのです。
これなら日帰り入浴もできますし、温泉に入ったあとすぐにお酒を楽しむことができますよね。
そこで今回は、ガチ乗り鉄の筆者が過去に行った駅チカ温泉郷のなかからオススメの温泉地を5つ紹介しましょう。
【1】鬼怒川温泉
まず紹介するのは、栃木県日光市にある「鬼怒川温泉」です。
鬼怒川温泉は、高度成長期に会社の慰安旅行地として団体客が殺到した温泉地ですが、バブル崩壊後は客足が途絶え、数年前は川沿いのホテルが廃墟化したことで有名になってしまいました。
しかし、鬼怒川温泉は首都圏から非常に近く、温泉街のなかに東武「鬼怒川駅」があるため、交通の便は非常に良いのが特徴。
もちろん、今では東武「鬼怒川温泉駅」の駅前もキレイに整備され、家族や若者同士でも楽しめるオシャレな温泉街に変貌しつつあるのです。
しかも、鬼怒川周辺は観光地もたくさんあり、日光や東武ワールドスクウェア、日光江戸村、SL大樹など、遊ぶ場所に困ることはありません。
“鬼怒川なんて廃れた温泉地でしょ?”などと思い込まずに、ぜひ一度訪れてみることをオススメします。
東武鬼怒川温泉駅には、特急リバティ号やスペーシアXなどで向かうことができます。東武浅草駅から2時間ほどで行けるので、関東近県の人は利用しやすいでしょう。
(画像は やちよかずさ(鉄道系VTuber)「写真AC」より引用)
【2】有馬温泉
関西を代表する有名温泉地といえば、やはり「有馬温泉」でしょう。
兵庫県にある有馬温泉は、日本書紀にも記されているほど由緒ある温泉地で、江戸時代には日本三名泉にも選ばれています。
有馬温泉の最寄り駅は神戸電鉄「有馬温泉駅」で、駅を出ると数分で温泉街の中心地に行けます。
JR大阪駅からはJR神戸三宮、神戸市営鉄道を乗り継いで1時間程度と、関西圏からは交通の便がいいのも人気の理由です。
有馬温泉は山の谷間に作られた温泉街なので登り坂が多く、駅から離れて奥に行くほど自然豊かな森林浴も楽しめるのが特徴。
有馬川沿いにはたくさんのホテルやお土産屋が立ち並んでいて、現在も多くの観光客で賑わっています。
六甲有馬ロープウェーもあるので、天気のいい日に行けば目を見張るような絶景が楽しめるでしょう。
【3】下呂温泉
関西・中部圏では「下呂温泉」も見逃せません。下呂温泉は岐阜県の飛騨方面にある温泉地で、歴史が古く、やはり日本三名泉に選ばれています。
下呂温泉はかなり山深い場所にありますが、JR高山本線があるので実は交通の便が非常にいいのが特徴。
最寄り駅はJR「下呂温泉駅」で、駅のすぐ前にホテルが立ち並んでいます。温泉街の中心地は飛騨川を渡った対岸なので駅から少し歩きますが、それでも10分程度でしょう。
JR下呂温泉駅には「特急ひだ」が停車するので、名古屋からは2時間ほど。大阪からでも3時間半程度で行くことが可能となっています。
また、下呂温泉は、飛騨川の河川敷に自噴池があることでも有名で、現在では誰でも入れる足湯が設置されています。
ただし、屋根はないので、天気が良い日に足湯を楽しむのもいいでしょう。
【4】宇奈月温泉
富山県にある「宇奈月温泉」は、富山地方鉄道の「宇奈月温泉駅」が最寄りになります。
宇奈月温泉は黒部ダムなどの発電開発とともに発展してきた温泉地で、現在でも黒部峡谷鉄道のトロッコ列車で山奥のダムを観光したり、駅前の黒部川電気記念館を見ることができます。
2024年には新たな黒部ダムへのアクセスとして、黒部宇奈月キャニオンルートが開通することになっています。
しかし、先日の能登半島地震の際に橋脚が破損してしまい、2024年10月に延期されているので注意しましょう。
富山地方鉄道宇奈月温泉駅には、JR富山駅から1時間40分程度で到着します。また、新幹線「黒部宇奈月温泉駅」からも30分ほどで行けるので、富山方面の観光ついでに行くといいでしょう。
●黒部宇奈月キャニオンルート(公式)は→こちら
【5】熱海温泉
関東屈指の温泉地として絶対に外せないのが「熱海温泉」。徳川家康が愛した温泉としても有名ですよね。
静岡県熱海市にある熱海温泉は温泉街が非常に広いのが特徴。山の裾野から海岸線まで温泉街が広がっているため、ホテルの多さも日本随一を誇ります。
もちろん、熱海温泉も高度成長期時代の新婚旅行や慰安旅行先として絶頂期を迎えましたが、バブル以降は長らく衰退していたので、古臭く感じる人もいると思います。
しかし、最寄り駅のJR「熱海駅」の駅前はリゾート開発がかなり進んでおり、商店街や遊技場などが立ち並でんいるため、若者が行っても遊ぶ場所に困ることはありません。
JR熱海駅はJR東京駅から新幹線で45分、JR東海道線の普通列車でも2時間ほどで到着するので、東京在住者にとっては短い休みでも行きやすいのが利点ですね。
(画像は PhotoNetwork「写真AC」より引用)
(画像は かさこ@背景資料写真家「写真AC」より引用)
【番外編】足湯や温泉がある駅も!
番外編として紹介するのは、足湯や温泉が併設されている駅です。このような駅はいくつかありますが、なかでも足湯で有名なのがJR中央線「上諏訪駅」でしょう。
JR上諏訪駅の1番ホームには足湯が併設されており、駅構内にいる人なら誰でも無料で足湯を楽しむことができます。
以前は露天風呂として公衆浴場が併設されていたのですが、時代の流れとともに足湯に改装されました。
現在の営業時間は9時~21時までで、電車に乗らなくても入場券を購入すれば利用可能となっています。
温浴施設がある駅としてはJR北上線の「ほっとゆだ駅」が有名です。
ほっとゆだ駅は岩手県にあるローカル駅で、以前は「陸中川尻駅(りくちゅうかわしりえき)」という駅名でした。
平成元年に“温泉施設ほっとゆだ”が駅舎に併設され営業が始まり、その2年後に駅名が「ほっとゆだ」に変わった非常に珍しい駅なのです。
浴場には列車の乗り過ごしを防止するために、列車の接近を知らせる信号機が設置されています。1本乗り逃すと1~2時間待ちは当たり前なので、利用客からは好評なんだとか……。
入浴料は440円とリーズナブルですが、休館日もありますので、よく調べてから行くようにしましょう。
実は、筆者もここはまだ行ったことがないので、いつか行ってみたい駅の候補になっています。
(画像は TAKE-PHOTO「写真AC」より引用)
まとめ
いかがでしょうか? 〇〇温泉駅と名前がついている駅でも、実際に行ってみると“温泉地までバスで〇〇分”とあり、がっかりした経験のある人も多いことでしょう。
しかし、今回紹介した温泉地はどれも駅から徒歩圏内の場所にあるので、鉄道だけで気軽に行くことができます。ちょっとした休日に温泉でリフレッシュするのもいいもんですよ!