詐欺サイト検知数が2年間で倍増! イオン銀行のフィッシングサイトが1位に

利用率の高いサイトを騙るフィッシングサイトをはじめ、多様な手口でユーザーに金銭を支払わせたり、個人情報を入力させたりするネット詐欺。2023年もネット詐欺の被害に遭ったユーザーは多く、2024年以降も増加する可能性が高い。そこで当記事では、2023年に増加したフィッシングサイトやネット詐欺の手口などを紹介する。詐欺被害を防ぐための参考になれば幸いだ。

イオン銀行を騙るフィッシングサイトの報告が多数

(「BBソフトサービス株式会社」調べ)

2024年6月6日、BBソフトサービス株式会社は詐欺ウォール®(詐欺サイトを自動検知するセキュリティソフト)によって調査したデータから、2023年のネット詐欺状況をまとめた「2023年 年間インターネット詐欺リポート」を公開した。

まず詐欺ウォールの詐欺サイト検知数を見ると、2021年が約3411万件、2022年が約5189万件だったのに対し、2023年は約6987万件に上った。2021年と比較するとわずか2年間で倍増したという結果に。コロナ禍以降にECサイトの需要が拡大したことや、投資熱の高まりによる口座開設の増加などにより、ECサイトや金融機関を模倣したフィッシングサイトが増えたのかもしれない。

1年で模倣の対象になるサイトが変わっているため、傾向対策は立てにくいようだ(「BBソフトサービス株式会社」調べ)

では、どのようなフィッシングサイトが多かったのだろうか。2023年は「イオン銀行」を騙(かた)るサイトが最も多く、次いで「SoftBank」「三井住友カード」「Amazon」のフィッシングサイトが続いている。「えきねっと」や「ETC利用照会サービス」などの交通系のフィッシングサイトは割合だけ見ると比較的少ないが、毎月多数の報告が入っているという。これらはブランドによる規則性などは見られないため、どのブランドを利用する際も注意しておきたい。

2023年は偽のサポート窓口に誘導する詐欺が急増

フィッシングの割合が半数以下になったが、その分違法販売が増えるという結果に(「BBソフトサービス株式会社」調べ)

2023年の詐欺の傾向として、サポート詐欺が急増しており、実数では前年比17倍以上になったという。サポート詐欺はウイルスに感染したなどの警告を表示し、特定の電話番号から偽サポート窓口に誘導するという手口だ。電話をかけてしまうと金銭を請求されたり、遠隔操作ソフトをインストールさせられたりする可能性があるため、不安を煽るようなことをいわれても冷静に対応したい。

詐欺ウォールで収集した情報によると、ネット詐欺の手口として最も多かったのは「偽販売・違法販売」であり、全体の63%を占めているという。格安の値段設定でユーザーを偽販売サイトへ誘導し、購入手続きを行った後に粗悪品を送りつけるといった手口で購入者を騙している。相場と比べて破格の値段設定で商品を販売しているサイトは、「何かしら裏がある」と疑ってかかるべきだろう。

2023年はサポート詐欺が大きく増加しており、2024年も増加傾向にあると考えられている。サポート詐欺を含め、ネット詐欺の被害に遭わないために「メールやSMSで案内されたURLが正規のものか確認する」「個人情報やクレジットカード番号の入力を促すメールなどに注意する」「ログインID・パスワードの使いまわしを控える」「セキュリティソフトやネット詐欺専用ソフトを導入する」などの対策を講じておきたい。

出典元:【BBソフトサービス株式会社

オトナライフ編集部
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