ついこの間、筆者はヤフーで新規IDの取得を試みました。目的はYahoo!ビジネスセンター(※注:ストア出店などに使うサービス)の利用で、Yahoo!JAPAN IDとの紐づけが必要なため。
そこで最近取得した電話番号を使い、新規IDを申し込んだ形です。なお普段、筆者(30代)は主にGoogleアカウントを愛用しているため、ヤフーIDはひとつも持っていませんでした。学生の頃まで遡るとヤフーIDを持っていた記憶があるので、ものすごく久々の登録です。
そうしてさっそく、電話番号登録を行ったところ……。「LINEヤフー共通利用規約に反する行為を確認したため、この携帯電話番号は利用できません。」と表示され、一度もヤフーに登録したことがない電話番号がBANされてしまいました。
この記事では、一度もヤフーに登録したことがないのにも関わらず「利用規約に反する行為」として登録を弾かれてしまった筆者の顛末をご紹介します。
ヤフー未登録の電話番号が「利用規約に反する行為」で登録できない!
今回、筆者がヤフーIDの登録に用いた電話番号は某格安SIMの番号です。新規取得した電話番号のため、もちろん規約違反は行っていません(※そもそも筆者は普段はGoogleアカウントを愛用していて、ヤフーのサービスを全然使っていません)。
しかし「LINEヤフー共通利用規約に反する行為を確認したため、この携帯電話番号は利用できません。」と表示され、電話番号の登録すら許されず、IDを作ることができませんでした。
ヘルプには「利用規約に反する行為を確認した携帯電話番号を入力した場合にこのエラーが表示されます。ID登録が必要な場合は別の携帯電話番号を入力してください。」と記載されており、解決法は分からず。
少なくともこの番号ではYahoo! JAPANのIDは作れないことだけが分かりました。
ヤフーIDの新規登録時に「LINEヤフー共通利用規約に反する行為を確認した」と表示される理由は?
Yahoo! JAPAN ID作成時に「LINEヤフー共通利用規約に反する行為を確認した」と表示されてしまう理由は、筆者が調べた限りでは以下の2点でした。
今まで登録していた番号ですぐに再登録しようとしている
ヤフーIDを削除後、その削除していた同じ電話番号で新しくIDを取得することはできないとのこと。ヘルプによると、同じ電話番号は一定期間新規IDの取得ができず、登録できるようになるまでの期間は公表されていません。
筆者の場合は、完全に新規にヤフーでIDを作ろうとしたのでこれには該当しません。
以前にその番号を使っていた人が何らかの違反をした
ヤフー未登録の電話番号なのに、ヤフーID登録ができない場合、その電話番号を以前に使用していた人が何らかの違反をして、番号を手放した可能性がありそうです。
その電話番号が早いスパンで回ってきたため、登録できない状態となったと見られます。
こうした電話番号はしばしば「事故番号」と呼ばれます。過去の所有者が手放した番号は通常は1年程度寝かせてから再利用されることが多いものの、番号の枯渇状態によっては3カ月程度でリサイクルされる場合もあると言われています。
ヤフーで違反行為をした人が再度、ID取得が可能になるまでにかかる期間は筆者が調べた限りでは不明でした。
いずれにしても「ヤフーにBANされたままの事故番号を運悪く筆者が引き当てた」可能性が大です。
事故番号を引き当てた筆者がとりあえずやったこと
自分が契約した格安SIMの電話番号が「事故番号」だったとなれば、少々厄介です。
前に契約していた人が何者なのか分からないですし、あちこちのWebサービスでBANされて回っているような人だった場合、自分まで色んなWebサービスでBANされるリスクがあります。
またその電話番号を、たとえば金融機関で利用していた可能性もあるでしょう。その人が滞納などをしていた場合には、自分まで面倒なことに巻き込まれかねません。
そこでとりあえず「141」のSMSを全部再確認し、「知らない電話番号の着信だなあ。まあ急ぎの電話ならまたかかってくるだろう」と放っていた番号を全部調べなおしました。
そうしてひととおりチェックし直したところ、グレーと思われる会社などからの着信はなかったのでまずは一安心。
同様にヤフー以外のWebサービスもいくつかピックアップし、電話番号を登録してみたのですが、問題なく登録できました。おそらく筆者が引き当てた事故番号の前の持ち主は、ヤフーだけで何らかの荒らし行為をしていたのかもしれません。
とりあえず新しい電話番号を取得し直してひと段落
筆者が確認した限り、自身に非がないにも関わらず「LINEヤフー共通利用規約に反する行為を確認した」と表示されてしまった場合でも、救済策はありませんでした。
しかしヤフーIDは絶対に必要だったので、今回、筆者は新しい電話番号を取得し直しました。
事故番号を割り当ててきた格安SIM事業者の名誉のために名前は伏せますが、その事業者とは別の格安SIMを契約し直した形です。
近年は格安SIMがどんどん安くなっていて、限りなく0円運用に近い形でも使えるサービスがあるのはありがたかったです。
そうして取得した電話番号では、難なく電話番号登録をクリアして、あっさりとヤフーIDが取得できました。
ものすごく久しぶりに「Yahoo!メール」の画面とも対面。筆者は30代で、ヤフーを最後に使っていた記憶があるのは学生時代なので、15年ぶりくらいにこの画面を見たことになります。
どうかキャリアや格安SIM事業者には「事故番号」対策を強化してほしい!
過去に悪質な規約違反があった電話番号をBANするのは、ヤフーにとっては当然のことでしょう。そのため事故番号をヤフーがBANしていたこと自体は当たり前だなと、筆者は考えています。
一方で、そうした悪質な電話番号が短期間でリサイクルされ、全く無関係な他人に行き渡ってしまうのは問題ではないでしょうか。
筆者はたまたま「ヤフーの荒らしだったと思われる人」の電話番号を掴んだ程度ですみましたが、これが「金融機関に対して悪質な滞納をしていた人の電話番号だった」場合などにはもっともっと大きなことになっていたはずです。
電話番号の枯渇が叫ばれる昨今ではありますが、事故番号を実際に掴んでしまった人間の立場からすると、キャリアや格安SIM事業者の皆様には「電話番号のリサイクル」には本当に慎重になってほしいです……。どうかお願いいたします。