「食事中にスマホを触るなんて行儀が悪い!」と注意を受けた経験があるのではないだろうか。 今回は、10代から70代までのスマホユーザーを対象に「歩きスマホ」「食事中のながらスマホ」のリアルな実態を調査。すると、シニア世代にまでいわゆる“ながらスマホ”が浸透しつつあるという衝撃の事実が判明した。
歩きスマホ・食事中のスマホ利用の割合は?
NTTドコモの社会科学系の研究所である「モバイル社会研究所」では、2024年1月に実施した一般向けモバイル動向調査から、歩行中のスマホ利用(通話、メール、Webサイトの閲覧等)、いわゆる「歩きスマホ」の実態について調査。その結果を発表した。調査の対象は全国に住む15~79歳のスマホを利用している男女で、有効回答数は6305。
調査の結果、歩きスマホを行っている人は約5割と2023年の調査よりも2ポイント増えていた。また「食事中にスマホを利用する」と回答した人も約5割にのぼり、大多数を占めていることが判明。この結果を男女別に見ると、歩きスマホ・食事中のスマホ利用について、どちらも男性の割合が8ポイント高いことも同時にわかった。
シニア層にも広がるながらスマホ
歩きスマホや食事中にスマホを触る…というと、若い世代をイメージするが、実際はどうなのだろうか。調査結果を年齢別に見ると、やはり10代・20代・30代は50%を超える人たちが「歩きスマホも食事中のスマホ利用もする」と回答しており、そこから年代が上がるごとにその割合が減少していることがわかる。
しかし、60代・70代でも2割前後の人が歩きスマホをしたり、食事中にスマホを利用したりしていることも判明。スマホが手放せないシニア層が増えているのかもしれない。
一方、歩きスマホは事故の危険性をはらむ行為であることは間違いない。東京消防庁は「歩きスマホ等に係る事故に注意!」という注意喚起のページを公開していて、令和元年から令和5年にかけて、歩きスマホなどに関わる事故で158人が救急搬送されているとしている。東京消防庁は「歩行中に携帯電話やスマートフォン等を操作したり、画面を見ることは、周囲が見えなくなるため大変危険です。立ち止まって安全な場所で使用しましょう。自分自身がけがをするだけでなく、周囲の人にけがを負わせることもありますので注意しましょう」と呼びかけている。