“推し”と一言でいっても、アニメや漫画、アイドルに俳優、スポーツ選手など、それぞれ対象も推し方も異なります。ではアイドルの推しがいる人はどのような“推し活”をおこなっているのでしょうか。2024年6月に実施した調査結果を見ていきましょう。
最も多かった推し活の手段は「ライブやイベントに参加する」
トイウェア株式会社は、同じアイドルに対して3年以上推し活を続けており、ファンクラブに加入している122名を対象に、「推し活に関する実態調査」を実施しています。
最初に、推し活の手段について「あなたはどのような手段で推し活をしていますか?」と質問。すると、最も多かった回答は「ライブやイベントに参加する」の82.0%でした。次いで、2位が「グッズを購入する」の81.1%、3位が「テレビや動画を見る」の78.7%、4位が「SNSで推しに関する投稿をみる」の76.2%、5位が「音楽やラジオを聴く」の74.6%という結果になりました。
やはり、推し活の真骨頂は“実際に推しに会いに行くこと”のようです。そのため、ライブやイベントに参加するという人が一番多かったのもうなずけます。そして、ライブやイベントではグッズを身につけて応援するファンも多いため、1位と2位の回答は連動している印象を受けます。
推しがいるから自分の私生活も頑張れる
次に、「あなたが3年以上推し活を続ける理由を教えてください」と質問したところ、最も多かった回答は「自分の私生活を頑張れる理由になるから」の78.7%でした。その他の回答は、「推しのために尽くしたいから」(41.0%)、「推しを語れる仲間がいるから」(39.3%)、「推し活をしている自分が好きだから」(36.9%)、「孤独を感じたくないから」(10.7%)などの結果となっています。
推し活をすることで、生活に張り合いが出て頑張れるという人が多かったことから、推し活が日常の暮らしにも深く溶け込んでいることがうかがえます。
「映像や音楽などで推しに触れている時」が1番楽しい
続いて、「推し活をしている中で楽しいと感じる瞬間を教えてください」と質問。すると、最も多かった回答は「映像や音楽などで推しに触れている時」という回答で59.0%でした。次いで2位が「押しと直接会えた時」の57.4%、3位が「仲間通しについて語り合っている時」の33.6%、4位が「グッズを購入した時」の32.8%という結果に。
中には「推しに自分が認知された時」(26.2%)という回答も見られ、推しのファンサービスが推し活への熱をさらに高めている様子がうかがえます。
また、自由回答で“楽しいと感じる瞬間”を募ったところ、「推しが楽しそうにしているところを見ること」「推しが頑張っている姿をみて元気をもらった時」「友達と推しについて語り合っている時」などの声が寄せられています。
ファンクラブに求めるのは「会員限定コンテンツを多く視聴できる」特典
「ファンクラブにおいて、どのような機能や特典があれば嬉しいと思いますか?」という質問では、「会員限定コンテンツを多く視聴できる」(61.5%)との回答が最多の割合を占め、次いで「会員限定グッズやチェキが購入できる」(54.1%)、「推しの投稿がリアルタイムで見られる」(47.5%)、「推しとトークができる」(45.1%)、「推しから特別なメッセージが届く」(44.3%)、「SNSなどにない情報を先行して知ることができる」(36.9%)といった順にランクインしています。
前の設問で「映像や音楽などで推しに触れている時」が1番楽しいと回答する人が多かったように、ここでも「限定コンテンツの視聴」がトップになっていました。この結果から、少しでも多く推しの活動に触れていたいというファンの心理がうかがえます。
“ファンクラブへの要望”第1位は「会員限定コンテンツを増やして欲しい」
続いて、「あなたが加入しているファンクラブへの要望があれば教えてください」と質問すると、「会員限定コンテンツを増やしてほしい」(55.7%)、「チケットを当選しやすくして欲しい」(53.3%)、「会員限定グッズを販売して欲しい」(50.0%)、「推しとの距離を近づけて欲しい」(41.0%)、「会員費を安くして欲しい」(37.7%)、「推しを応援できるシステムが欲しい」(25.4%)といった回答があがりました。
やはりここでも、「会員限定コンテンツ」への要望があがってきています。また、推しに会えるイベントやライブに行くためにはチケット争奪戦を勝ち抜かなければならないということで、「チケットを当選しやすくして欲しい」という回答も上位にあがってきています。
また、「要望はない」「わからない/答えられない」以外を回答した人を対象に、「(前項の回答以外に)加入しているファンクラブに対する要望があれば教えてください」と自由回答を募ったところ、「会報をもっと増やして欲しい」「推しに会える頻度を増やして欲しい」「ファンクラブ限定のグッズなどの拡充をして欲しい」「価格を下げて欲しい」などの声が寄せられました。
推しに対する熱い思いが伝わってくる回答が多く、長く推し活を続けてきてもなお、多くのファンは「もっと知りたい、もっと会いたい」と感じているのかもしれません。
約7割が“ファンコミュニティ”に「興味がある」
「推しについて仲間と語り合うことができて、推しとの距離も近くなるファンコミュニティに興味がありますか」という質問では、「非常に興味がある」が31.9%、「やや興味がある」が36.1%、「あまり興味がない」が19.7%、「全く興味がない」が9.1%、「わからない/答えられない」が3.3%となりました。
「非常に興味がある」と「やや興味がある」を合わせた「興味がある」という回答は、68.0%と全体の約7割にのぼり、ただコンテンツとして推しを愛でるだけでなく、仲間や推し本人とも交流したいと考える人が多いことがわかります。
仲間ができたら一緒にライブやイベントに行きたい
最後に、前項で「非常に興味がある」「やや興味がある」と回答した方を対象に、「実際にそのファンコミュニティに加入した場合、仲間とどのようなことをしたいですか」と尋ねています。すると、「ライブやイベントへの参加」(71.1%)、「グッズ交換」(57.8%)、「推しについて語り合う」(57.8%)、「推し活写真を撮り合う」(36.1%)、「聖地巡礼」(32.5%)といった順にランクインしていました。
ファンコミュニティが広がることでファン同士の交流が盛んになり、これまで1人で参加していたライブに仲間と行けるようになれば、楽しさも倍増するような気がします。
心が潤い、日常生活が楽しくなる推し活。ファンコミュニティを活用すれば、同じ人を応援する仲間との繋がりによって、さらに楽しく推し活が続けられるかもしれません。一方で、ファン同士のトラブルに巻き込まれたり、のめり込みすぎて私生活に支障をきたす可能性もあります。熱心に応援するあまり周りが見えなくなってしまわないよう、適度な距離感と節度を持って幸せな推し活を続けていきたいですね。
出典元:【トイウェア株式会社】