次に、Suicaで東京駅から行ける西側の限界駅を紹介しましょう。それはJR中央本線の「松本駅」(長野県)です。東京駅から松本駅までは移動距離235.4km。乗車時間は鈍行で4時間半程度かかり、乗車料金は4,070円となっています。
ちなみに、東京駅からJR中央本線の「甲府駅」まではSuicaで行けますが、JR身延線がJR東海エリアとなるうえに交通系ICカードでの乗り換えもできないため、「甲府駅」がSuicaの境界駅となります。
ほかにも、JR中央本線「塩尻駅」ではJR中央西線に乗り換えられますが、ここはJR東海エリアになるため、Suicaで乗り換えることができない境界駅となります。さらに、JR中央本線「辰野駅」ではJR飯田線に乗り換えられますが、「辰野駅」がSuicaに対応していないため、Suicaで乗り換えられない境界駅となっています。
南西側の限界駅は「熱海駅」や「国府津駅」
南西側の限界駅はJR東海道本線の「熱海駅」になります。東京駅から熱海駅までの移動距離は104.6km。乗車時間は2時間程度で乗車料金は1,980円です。
熱海駅まではJR東日本エリアですがその先はJR東海エリアになるため、Suicaで乗車したまま通過することはできないんですね。しかも、東京駅からは沼津行きの普通列車も走っているため、沼津に向かう人がSuicaで乗車して、うっかり熱海駅を超えてしまう場合もあるようです。
東京駅からSuicaで乗車して熱海駅まで来てしまった場合は、一旦熱海駅で改札を出て再度Suicaで改札に入り直しましょう。もし、熱海駅を通過してしまった場合は、沼津駅の有人窓口で精算するしかありません。
また、JR東海道本線「国府津駅」は境界駅となっています。これは国府津駅から乗り換えることができるJR御殿場線がJR東海エリアとなっているから。ただし、「国府津駅」はJR東海エリアのSuicaに対応しているので、Suicaで改札を出てそのままSuicaで入り直せば、JR御殿場線に乗ることができます。御殿場プレミアム・アウトレットなどに行く際には注意しましょう。
境界駅はほかにもたくさんある!
ほかにも特定の路線でSuicaが対応しておらず、「境界駅」となっている駅があります。
まず紹介するのがJR烏山線です。JR烏山線はJR東北本線「宝積寺駅」から分岐している路線ですが、Suicaを含む交通系ICカードには非対応です。そのため、JR烏山線に乗りたい人は「宇都宮駅」できっぷを購入することになるのです。
次の境界駅はJR常磐線「水戸駅」です。「水戸駅」からは、郡山駅と水戸駅を結ぶJR水郡線に乗り換えられるのですが、水郡線は一部の駅しかSuicaに対応していません。そのため、乗り換える際にはきっぷを購入してから乗り換えたほうが無難です。
JRでいちばん海抜が高い駅があることで知られるJR小海線も、一部しかSuicaには対応していません。そのため、小海線に乗り換えられるJR「小淵沢駅」も境界駅となります。ほかにもJR吾妻線の乗り換え駅となる「渋川駅」やJR久留里線への乗り換え駅「木更津駅」なども境界駅です。
最後に紹介するJR鹿島線「鹿島サッカースタジアム駅」は少し特殊な駅。鹿島サッカースタジアム駅は鹿島臨海鉄道の境界駅となるため、Suicaで自動改札を出ることが可能です。しかし、鹿島サッカースタジアム駅はカシマサッカースタジアムでイベントなどが行われるときにしか営業されない、ほぼ”臨時駅”。そのため、「鹿島サッカースタジアム駅でSuicaで出て、きっぷで入り直そう」と思ってもダメな日のほうが多いんですね。
その場合は、ひとつ手前の「鹿島神宮駅」が境界駅となるので、この路線を使う際には注意が必要になるでしょう。
まとめ
いかがでしょうか? 今回はJR「東京駅」を起点にしてSuicaでどこまで行けるのか、限界駅や境界駅を紹介しました。とくに、東京から沼津に行く列車では車内でアナウンスがあるにも関わらず、Suicaで乗車した人たちが「沼津駅」の窓口で精算している姿をよく見かけます。
また、関東近県でもSuicaに未対応の路線があるので、路線を乗り換えるときは注意が必要でしょう。もし、東京から少し離れた場所に遊びに行くときは、無理にSuicaで乗車せず目的地までのきっぷを買っておいたほうが無難ですね。