悩みを抱えた時、あなたはどんな行動をとるだろうか。自分で考えて解決する、誰かに相談する、途方に暮れる…など、さまざまなことが想定されるが、今ドキはAIに相談するという人もいるかもしれない。人間の悩みがAIに理解できるのか、と懐疑的に思うかもしれないが、世間の人々はどう感じているのだろうか。
悩みがある人は約7割、相談相手がいる人はその中の約7割
カウンセリング事業を手がけるTrinity questは、男女1,000人に心の悩みについてのアンケートを実施した。まず、現在悩んでいることがあるかという質問に対しては、「深い悩みごとがある」と回答した人が28.5%、「深刻ではないが悩みごとがある」と回答した人が38.7%という結果となり、約7割が何かしら悩んでいるようだ。
そして悩みを抱えていると回答した672人に、「悩みを相談できる相手がいるか?」と問うと「なんでも話せる相手がいる」と回答した人が13.8%、「それなりに話せる相手がいる」と回答した人が32.5%、「軽い悩みであれば話せる相手がいる」と回答した人が26.8%という結果に。程度の差はあるが、相談相手がいるという人が大半ではあるものの、4人に1人は悩みを話せる相手がいない。解決するかどうかは置いておいて、話せる相手がいないのはなかなか辛い状況だろう。
AIへの悩み相談は否定派が半数を超える
相談相手として選ばれているのは、家族が大半のよう。「もっとも悩みを話しやすい相手との関係性」を尋ねたところ、「家族」という回答が54.1%と一番多く、次いで「友人」が31.7%という結果に。ほとんどの人は家族か友人に相談しているというのも納得できる。
一方で、AIに悩みを相談できるサービスについては、「人にするよりも相談しやすい」が25%、「人と同じように相談できる」が16.8%と肯定的な意見が41.8%、「人相手のほうが相談しやすい」が23%、「AIには相談したくない」が35.2%と否定的な意見が58.2%という結果だった。
さらに、悩みを話せる相手がいないと回答した人に限定すると、「AIには相談したくない」という割合が58.3%とぐんと増える。人にも相談したくない、AIにも相談したくないという人は、「悩みを打ち明ける」という行為に抵抗があるのかもしれない。いずれにせよ、AIへの相談サービスの普及にはまだまだ心理的ハードルが高いようだ。
「すべての悩みは対人関係の悩みである」とは精神科医・アドラーの言葉だが、人間関係の悩みは合理的でないことが多いため、AIが解決できるのだろうかとも思う。だが、だからこそAIで解決の糸口がするするっと見つかるかもしれない。悩んでいる人は、一度AIに相談してみてもいいかもしれない。
出典元:【株式会社Trinity quest】
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