会社の経費を自費で立て替えたことはあるだろうか。近距離の交通費など軽微なものが多い一方で、なかには出張や大人数の会食など金額が大きいものもある。働き方を変えるDXサービスを提供するSansanのインボイス管理サービス「Bill One」で20~50代の会社員1000人を対象に2024年7月12日~17日にオンライン上で「立替経費負担に関する実態調査」をおこなったところ、若手社員ほど立替経費の件数が多いことが判明した。アンケート調査の結果を詳しくみていこう。
若手社員に立替件数・作業時間の負担が寄っている
Z世代にあたる20代とX世代にあたる50代にひと月あたりの立替件数を聞いたアンケートでは、20代が月平均28件だったのに対し、50代は月平均11件と、件数が倍以上違うことが判明した。経費精算に費やす作業時間においても、20代は50代の倍以上かかっていることがわかる。
ところが、ひと月あたりの立替合計金額を聞いたアンケートでは、20代が平均約3万円、50代は平均約3.5万円となり、金額が大きい立替は50代が担うことが多いようだ。しかし、月収における割合においては、20代は平均月収が約26万円となり立替金額が月収の約12%、50代は平均月収が37万円となり立替金額は月収の約9%。合計金額は少なくても、立替経費が月収を圧迫しているのは20代のようだ。
20代の41%が立替経費に金銭的な負担を感じている
では、立替経費について20代・50代はどのように感じているのだろうか。20代は4割以上が「金銭的負担が課題だと感じる」と回答。一方で50代は課題だと感じている割合は3割以下にとどまった。さらには、20代の半数が金銭的な負担を懸念し、接待や出張などで立て替えが発生しそうな業務を躊躇した経験があると回答。経費システムを変えることで、接待や出張などのモチベーションが上がるかもしれない。また金銭的な負担は、会社への不満にもつながってしまっているようだ。20代の半数が立て替えによる金銭的負担で「会社に不満を感じたことがある」と回答。一方、50代でも20代よりは下回るが、40.8%が不満を感じたことがあるようだ。
経費の立て替えについて20代からは、「入社当初でそこまで慣れていない頃に、他者も含めた巨額の出張費立て替えで、不安が大きかった」(20代/製造業)、「上司が助けてくれず、結構な金額を立て替えたのに申請を通すのも遅く、なかなか振り込まれなかった」(20代/その他業種)、「手持ちのお金があまりなかったときに立て替えなければならず、悲しかった」(20代/製造業)といった意見が寄せられた。若手ゆえになかなか現場で声を上げることも叶わず、モヤモヤが溜まってしまうのかもしれない。
出典元:【Sansan株式会社「Bill One」】