オートリザーブに掲載されている店舗にとって、AIによる自動予約は「不気味」ではないのでしょうか。オートリザーブに掲載されている「地域で有数の焼き鳥屋さん」(※筆者の行きつけです)に、匿名を条件にお話を聞いてみました。
結論から言えば「AI予約には慣れたし、予約もあるのはありがたいが、いつの間にか店舗ページができていて掲載手数料の案内なども特にない。どういう会社が運営している、どういうサービスなのかいまだによく分かっていないまま情報が載っていることに不気味さは感じる」とのことでした。
オートリザーブでAI予約がされるのは「不気味」ではないの?
店主の方「最初は突然、自動音声で電話がかかってきたのでびっくりしました(笑)。こちらは当然、相手が人間だと思って電話に出るのでイタズラ電話かと思ったくらいです。しかし、何件かオートリザーブからの予約を受け付けるうちに自動音声であること自体には慣れました」
オートリザーブでのAI予約で、店舗側に掲載手数料などはかかっているの?
店主の方:「知らないうちにいつの間にか店舗ページが出来ていて、予約代行の電話がかかってくるようになりました。掲載手数料の案内などは一度も受けたことがないですし、オートリザーブがどんな会社なのかまだよく分かっていないです。不気味と言えば不気味です」
ーー(※筆者からの質問)ページに掲載されている内容自体は合っていますか?
店主の方:「合っています。ただ仮に掲載内容が間違っているうえに、無断で予約代行が行われていたとしたら、怒りを感じてしまったかもしれません」
正直「普通の電話予約」と「オートリザーブ」、どちらのほうがありがたい?
店主の方:「お客様が便利なほうで構わないです。ただ、たまたま私が自動音声での予約にどちらかと言えばすぐ慣れただけだとも思います。きっとああいった自動音声の予約に、ちょっとイラっとしてしまう飲食店の方も多いとは思います」
ーー(※筆者からの質問)イラっとする方が多いのでは、と思う理由は何でしょう?
店主の方:「掲載した覚えがない知らないサービスからの突然の予約代行って、やっぱりびっくりします。そして自動音声なので、そのお客様に注意点などを伝えたくてもどうすればいいか分からないと思います。それに普通の電話なら、最後に楽しみにしています!といったお声掛けをくださるお客様も多いですがそういったこともないですし」
筆者が話を聞いた店主の方は、いくつかオートリザーブへの懸念点なども口にされていましたが総じて「どちらかと言えば好意的で、新しい予約サービスとして受け入れている」印象でした。
一方、筆者が話を聞いた店舗はたまたま「ページに掲載されている情報に間違いがなかった」に過ぎず「掲載情報に誤りがある状態でのAI予約代行」の場合、最終的にクレームが発生するリスクが高いでしょう。
事実としてオートリザーブでは、過去に「病院の食堂」「テイクアウト専門店」などが予約可能な店舗として掲載されているといったトラブルもありました。画期的なサービスである一方、オートリザーブはクレーム発生リスクが高いサービスであることは間違いないと言えそうです。