若年層は対面で話すよりメールのほうがコミュニケーションしやすいとはよく聞くところだが、モバイル社会研究所の調査によると、対面よりSNSでのやりとりのほうが気が楽というデータも出ている。たしかにSNSは今や若年層の日常に深く入り込んでいるが、コミュニケーションにおいてどんな感覚なのだろうか。詳しい調査結果を見ていこう。
SNS利用者の半数以上が「対面よりSNSのほうが気が楽」
モバイル社会研究所が全国の15~59歳男女を対象に、2024年2月にSNS利用者の行動調査をウェブでおこなった。ちなみにこの調査では、SNS利用者とは、X、Instagram、Facebook、TikTokのいずれかを利用している人としている。
10~50代のSNS利用者で「対面で話すよりSNSでのやり取りのほうが気が楽だと思う」と回答した割合は、全体の53%。年代別では男女ともに若い世代になるほどその割合が高まり、10~20代では6割以上がSNSのやり取りのほうが気が楽だと感じているようだ。また、30~40代では男性に比べて女性のほうが対面よりSNSのやり取りを好む傾向にあった。
また、「対面よりSNSでのやり取りのほうが楽しいか」を聞いた調査では、全体の36%がYESと回答。こちらも若い世代になるほどその割合が高くなり、先述した「気が楽かどうか」の調査結果と同様にトップは10代男性。その半数が「対面よりSNSでのやり取りのほうが楽しい」と感じているようだ。
10代男女の4割超が「SNSのほうが自分らしくいられる」
また「SNSのほうが自分らしくいられる」と思う割合を調査した結果では、SNSのほうが自分らしくいられると思うと回答した人は全体の3割未満。全体で見るとそれほど多くないように思えるが、10代男女においては4割超がSNSのほうが自分らしくいられると思っていることが判明。昔に比べてスマホを手にする年齢が早いうえに、スマホ使用時からSNSが浸透している年代であるがゆえか。自分らしくいられる場所があるのは良いことだなと思う反面、対面でも10代が自分らしくいられる社会の雰囲気になれば、生きやすい世の中になるのでは……と内心思うところでもある。
出典元:【モバイル社会研究所】
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