60代から始める人が多数の「終活」子どもが特に親に行ってほしい準備とは?

人生の終わりに備える活動“終活”。何歳くらいから始めるのがベストなのでしょうか。そこで今回は、「『終活を始める年代』に関するアンケート」を見ていきましょう。

終活を始めるのにふさわしい年代は「60代以降」が最多の割合に

終活を始める年代は「60代頃」以降から増加傾向

60代以降に終活を始めるのがふさわしいと感じる人が多い(「株式会社NEXER/SAIKAI&CO」調べ)

株式会社NEXERは「SAIKAI&CO」と共同で、全国の男女1000人を対象に「『終活を始める年代』に関するアンケート」を実施。

まずはじめに「終活を始めるのにふさわしい年代は何歳頃だと思いますか?」を質問すると、「60代頃」が31.2%、「70代頃」が36.9%で、60代以降に終活を始めるのがふさわしいと感じる人が大半を占める結果になりました。

ちなみに、少数派ですが「40代」(3.0%)や「50代」(11.3%)との回答も見られ、60歳を迎える前から終活を考える人もいるようです。次に「あなたは実際に終活を行っていますか?」とたずねると、16.4%が「行っている」と回答しました。

具体的に行っていることは「不用品処分」が約8割

終活では具体的に何を行っているのか?

終活で行っているのは「不用品処分」(「株式会社NEXER/SAIKAI&CO」調べ)

実際に終活を行っている人を対象に、具体的に何を行っているかたずねたところ、「不用品処分」が78.7%で最も多い回答に。他にも、「資産管理」(40.2%)や「電子機器のパスワード管理」(33.5%)が高い割合を占めています。

また「終活で困っていること」を質問すると、回答者からは「亡くなった後に誰にエンディングノートを託すべきか決めていないことと、現在の保険の受取人が先に亡くなった場合の新しい受取人を決めていないこと」「保険や資産など確定してないので、何かが変わるたびにノートを書き換えるのが大変です」「いつ訪れるか分からないので計画が立てにくい」「具体的な遺産など名義変更などどのようにすればよいか困っています」などのコメントが。

いつ最後のときが訪れるかわからない人や、具体的に何をすればいいのかわからない人が多いようです。

親に行ってほしい終活は「不用品処分」「資産管理」

続いて「自分(配偶者)の親に行ってほしい(行ってほしかった)終活はありますか?」とたずねると、32.7%が「ある」と回答。具体的には何を行ってほしかったのでしょうか。

自分(配偶者)の親に、特に行ってほしい終活は?

親に行ってほしい終活は「不用品処分」「資産管理」が高い割合に(「株式会社NEXER/SAIKAI&CO」調べ)

そこで「自分(配偶者)の親に、それを終活として特に行ってほしい(行ってほしかった)理由を教えてください」と質問したところ、「不用品処分」(28.1%)と「資産管理」(27.2%)が他の回答と比べて高い割合にのぼりました。

「不用品処分」を行ってほしい理由として、「自分で捨てるには思い出があって捨てにくいから」「物がとても多いので、いらないものは早めに処分してほしいから」「父親が亡くなったときに父親は終活をしておらず、ものがたくさんあったので、処分に苦労したから」といった声が寄せられています。

また、「資産管理」を行ってほしい理由を見てみると、「親の資産状況を全く知らないので、自分で整理しておいてほしいから」「どこに手続きしたらいいか困るから」「財産分与とかキチンとしとかないとトラブルになるから」というコメントが上がっていました。

子どもの負担や引き継ぐ人がいないことを理由に、3割近くが「仏壇じまい」を検討

最後にお仏壇を持っている人を対象に「お仏壇をどうする予定ですか?」とたずねると、60.2%が「家族に引き継ぐ」と回答しました。

一方、3割近く(28.9%)の人が「仏壇じまい(処分する)」と回答しています。その理由として、「次の代で引き継ぐ人がいないから」「子どもがいないし親戚とも疎遠だから」「自分の子どもに引き継いでいくのは負担が大きいから」という声が寄せられていました。子どもの負担が大きいことや引き継ぐ人がいないことを理由に、仏壇じまいする人は多いようです。

亡くなった後の手続きなどは難しいものが多いうえ、具体的にどのように進めればいいのかわからない人が多い印象を受けました。遺された家族などへの負担をできる限り軽減するために、早めの終活が必要なのかもしれません。

出典元:【SAIKAI&CO

若林勇希
編集・ライター。編集プロダクションやライティングスクールの講師として5年以上WEBライター業に携わっており、現在は独立してフリーライターとして活動中。これまで様々なジャンルを手掛けてきたが、最近はガジェットやスマホ関連の記事を執筆することが多い。「老後2000万円問題」のために、iDeCoやつみたてNISA、貯蓄型保険なども実践している。

Twitter:@webwriter888

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