『ながらスマホやめられる?』歩きスマホで危険を感じた人8割、共感と非難が交錯【Job総研調べ】

2024年11月の道路交通法改正により、自転車走行中の“ながらスマホ”の罰則が強化されましたが、“歩きスマホ”をしている人はまだまだ多いようです。今回は、スマホ使用に関する実態調査の結果を紹介していきましょう。

全体の8割近くが「ながらスマホを日常的にする」と回答

全体の78.7%が「ながらスマホを日常的にする」と回答しており、いずれの年代でも7割以上の人がながらスマホをしていることがわかりました(Job総研調べ)

パーソルキャリア株式会社が運営する調査機関「Job総研」では、現在就業中の20代~50代の男女606人を対象に、「2024年 スマホ使用の実態調査」を実施しました。

まずは、回答者全員を対象に「ながらスマホを日常的にするか」と質問。すると、「する」という回答が78.7%、「しない」という回答が21.3%という結果となりました。年代別に見てみると、50代が若干少ないものの、どの年代も70%以上が「する」と回答していることがわかります。

スマホを日常的に使用することが多い昨今、何かをしながらスマホをいじることが当たり前になっているのかもしれません。

「ながらスマホ」をするタイミングとして最も多かった回答は「食事中」

“ながらスマホ”をするタイミング第1位は「食事中」で、SNSやメッセージ、動画などのアプリを利用している人が多いようです(Job総研調べ)

では、どのようなタイミングで“ながらスマホ”をしているのでしょうか。「ながらスマホをする」と回答した477人を対象にそのタイミングを尋ねると、最も多かった回答は「食事中」の70.0%、2位が「歩行中」の65.0%、3位が「寝る前」の57.2%という結果になりました。

また「ながらスマホ中にすること」に関しては、「SNS(Instagram、Xなど)」が54.9%で1位にランクイン。2位が「メッセージアプリの確認・返信」の44.7%、3位が「動画視聴(ライブ配信含む)」などという結果に。

食事中の“ながらスマホ”は、テレビを見ながら食べるのと同じ感覚で、動画やSNSの投稿を見ているのかもしれません。スマホを日常的に利用していると、食事をする際にも習慣でつい触ってしまうのはわかるような気もします。

全体の約6割が日常的に「歩きスマホ」をしている

全体の約6割が「歩きスマホを日常的にする」と回答しました。年代別に見ていくと、50代だけが3割台で、歩きスマホをあまりしない人が多いことがわかっています(Job総研調べ)

続いて、回答者全員を対象に「歩きスマホを日常的にするか」を尋ねています。すると、「よくする」の7.9%、「する」の15.3%、「どちらかといえばする」の38.3%を合わせた61.5%が「する」と回答しました。

年代別に見てみると、最も「する」という回答が多かったのは30代で68.0%、最も少なかったのは50代で34.5%という結果でした。50代は「全くしない」という比率もほかの年代に比べて高く、40代と50代の間でスマホの利用シーンに大きく違いが出てきていることがわかります。

全体の8割以上が「歩きスマホで危険を感じたことがある」と回答

歩きスマホをすると回答した人を対象に「歩きスマホは意識的か無意識的か」を尋ねると、6割以上が「無意識的」と回答。全体の8割以上が「歩きスマホに危険を感じたことがある」と回答しました(Job総研調べ)

さらに、“歩きスマホをする”と回答した373人を対象に「歩きスマホは意識的か無意識的か」を質問。すると、「とても無意識的(12.1%)」「無意識的(21.7%)」「どちらかといえば無意識的(30.8%)」を合わせた64.6%が「歩きスマホを無意識的に行っている」と回答したことがわかりました。

また、全体を対象に「歩きスマホに危険を感じた経験」があるかを尋ねたところ、20.3%が「とても感じたことがある」、35.0%が「感じたことがある」、30.0%が「どちらかといえば感じたことがある」と回答。全体の85.3%が歩きスマホに危険を感じた経験があるようです。

ちなみに、歩きスマホに対して寄せられたコメントを見てみると、「歩きスマホは注意力や反応速度も落ちていて、前から人が歩いてきても気づいてない」「前から来る歩きスマホをしている人にぶつかられたことがあり迷惑だと思った。避けるのも難しい」「スマホに交通系ICが入っているので、電車に乗る前は必然的に歩きスマホになってしまいます」「財布も含めて日常的に必要な機能が今やスマホには多く入っているので、歩きスマホは仕方ないのでは」など、賛否が分かれていました。

8割以上の人が危険を感じたという結果からもわかるように、歩きスマホは周囲への注意力が散漫になってしまうため大変危険です。大きな事故につながらないよう、なるべく避けたい習慣ですね。

自転車走行中にスマホを使用したことがある人の約9割が「危険を感じたことがある」

「自転車走行中にスマホを使用しますか?」の問いには86.3%が「しない」と回答。また、自転車走行中にスマホを使用したことがある人の約9割が「危険を感じたことがある」と回答していることがわかりました(Job総研調べ)

続いて、606名を対象に、「自転車走行中にスマホを使用しますか?」と質問しています。その結果、57.8%が「全くしない」、21.1%が「しない」、7.4%が「どちらかといえばしない」と回答。全体の86.3%が自転車走行中にはスマホを使用しないよう心がけていることがわかりました。

さらに、「自転車走行中にスマホを使用する」と回答した人に、それによって危険を感じた経験があるかどうかを尋ねたところ、「とても感じたことがある」「感じたことがある」「どちらかといえば感じたことがある」を合わせた89.1%の人が「危険を感じたことがある」と回答しています。

自転車走行中のながらスマホの罰則が強化された背景には、いくつもの痛ましい事故があります。大きな事故を起こさぬよう、歩きながらや自転車での移動中はスマホの利用を控えたいところです。

ながらスマホをしている人のうち約3割は「やめようと思わない」と回答

ながらスマホをしている人の28.9%は「やめようと思わない」と回答。また、約9割が「スマホがない環境が不安」と回答しています(Job総研調べ)

最後に、「ながらスマホをする」と回答した477人を対象に、「ながらスマホをやめる意識」について尋ねたところ、「全くやめようと思わない」「やめようと思わない」「どちらかというとやめようと思わない」を合わせた28.9%が「やめようと思わない」と回答しました。

また、「ながらスマホをする」と回答した477人を対象に、「スマホがない環境への不安」について聞くと、92.3%が「不安を感じる」と回答していることも判明。スマホへの依存が、ついついスマホをいじってしまう“ながらスマホ”につながっているのではないでしょうか。

様々なシーンでつい“ながらスマホ”をしてしまうこともあるかもしれませんが、特に屋外や人混みの中では重大な事故につながらないよう、周囲の確認や気配りを忘れないようにしていきたいですね。

出典元:【パーソルキャリア株式会社】

※サムネイル画像(Image:​Shutterstock.com)

オトナライフ編集部
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