2024年12月2日から従来の紙の保険証の発行が廃止され、「マイナ保険証」に移行する。マイナ保険証に対する賛否はさまざまだが、現在どれくらいの人がマイナンバーカードを保険証として利用しているのだろうか。また、利用時にトラブルに遭ったことはないだろうか。今回は、マイナ保険証に関する調査結果を紹介しよう。
61%がマイナンバーカードを保険証として使用したことがある
ネオマーケティングは、2024年11月15日~18日、全国20歳以上の男女でマイナンバーカードを持っている人を対象にインターネット調査を実施した。「実際にマイナンバーカードを保険証として利用登録しているか」という質問をしたところ、61.1%が「利用登録している」と回答。性別ごとでは、男性が65.2%、女性が57%となり、男性の方が利用登録の割合が高いようだ。特に目立ったのは、「男性60代以上」で74.0%が該当した。
「マイナンバーカードを保険証として、医療機関などで使用したことはあるか」と聞くと、61%が「使用したことがある」と回答。マイナ保険証は、2021年10月20日から運用されていたが、2024年12月2日の現行保険証廃止が差し迫る中で、ここ最近利用登録が増えてきているようだ。性別ごとでは、男性が54.3%に対し、女性が68.8%と高い結果に。妊娠・出産関連の受診や家族の医療機関受診の付き添いなどで、女性の方が医療機関を利用する機会が多いためか、マイナ保険証の利用率も高い傾向にあるようだ。20代・30代においては、男女でそれぞれ15.8ポイント・18.4ポイントの差が生じる結果だった。
マイナ保険証は、システムトラブルが多い!?
マイナンバーカードの保険証としての利用率について紹介したが、実際に使用時でのトラブルなどはどうだろうか。「マイナンバーカードを保険証として利用した際に、トラブルを経験したことはあるか」と質問したところ、最も多かったのは、「医療機関がマイナ保険証に対応していなかった」で8.8%だった。次いで「認証システムがうまく動作せず、認証に失敗した」が7.2%、「カードの暗証番号を忘れてしまった」が6.7%、「医療機関の受付でシステムが混雑していて時間がかかった」が6.7%で、システムトラブルを回答する人が6~7%いたことが判明した。
また、「マイナンバーカードや『マイナ保険証』の利用に際し、セキュリティ面の不安はどの程度感じているか」聞いたところ、全体では「非常に不安を感じる」が21.3%、「ある程度不安を感じる」が42.4%となり、6割超が何らかの不安を感じているようだ。男女別では、男性の18%が「非常に不安を感じる」と回答。これに対し女性は24.6%であったことから、女性の方がセキュリティへの不安を持ちやすいことがわかった。
使用率が高まっているものの、トラブルやセキュリティへの不安を感じていることも見えてきた今回の調査。今後さらに、マイナ保険証の利用が増えることを考えると、できる限りトラブルやセキュリティへの不安を取り除く対策をしてほしいものだ。
出典元:【株式会社ネオマーケティング】