マンションのモデルルームで初心者が必ずチェックすべきポイントを解説!

「もうすぐ子どもも生まれるし、ぼちぼち新築マンションでも買おうかな?」と思ったら、まずはモデルルームを見に行くだろう。だが、モデルルームは女性が喜びそうな装飾で飾られていたり、めいっぱい豪華なオプションが使われていたりして、あの手この手でアナタを誘惑してくる。そこで今回は、マンションのモデルルームを訪れたときに、初心者がチェックすべきポイントを紹介しよう。

まずはどれがオプションかチェックしよう

 新築マンションのモデルルームに行くと、さまざまなトリックで実際の部屋より広く感じさせるので要注意。そもそも、モデルルームは、そのマンションでもっとも広い80~100㎡の部屋だったりするが、そのほかにも、壁に鏡を貼って部屋を広く見せたり、部屋の形状にピッタリの特注家具が使われていたりする。また、女性が喜びそうな装飾で飾られていたり、豪華なオプションが目一杯使われているのだ。そのため、初心者はどうしてもテンションが上がってしまうが、そこはいったん冷静になって、どこまでが有償オプションなのかをチェックしよう。
 まず、キッチンの天板(大理石)や側板、食器収納棚はもちろん、洗濯機の上やトイレの棚はオプション扱いで、モデルルームと同じ仕様にすると追加料金を取られることがある。次に、キッチンではディスポーザーの有無、蛇口の浄水器や食洗器などがオプションかどうか確認しておこう。お風呂場ではまず浴槽のサイズを確認する。ファミリー向けなら1418(内側が1.4×1.8m)が目安になる。そして、浴槽が「魔法瓶浴槽」かどうか確認しておきたいところ。たとえば、TOTOの「魔法びん浴槽」は4時間後でも約2.5℃しか温度が低下しないので光熱費が節約できる。さらに、浴室乾燥機は標準装備になっていることが多いが、梅雨のときには重宝するので、オプションでないか確認しておきたい。

この写真のキッチンにある棚は上下ともオプションである。実際に注文すると数十万円する代物だ。とはいえ、中途半端なサイズのキッチンだと、冷蔵庫を置いた場合に、棚をピッタリサイズの特注にしたくなるのだ

この写真ではキッチンの天板と側板に大理石が使われているが、これはオプションであることが多い。また、引き出しなどの化粧板も有償オプションの物が取り付けられている場合も……

ビルトイン食洗器は子どもがいる4~5人の家庭では重宝する。食洗器が標準かオプションかは、マンションごとで異なるので確認しておこう

浴槽のサイズと「魔法瓶浴槽」かどうか確認しよう。たとえば、家族で入浴時間がバラバラの家庭でも「魔法瓶浴槽」なら保温性能が高いので、追い炊きの光熱費が節約できる(写真はイメージです)

この写真の洗面台の後ろに貼っているタイルはオプションであった。これがあるとないとでは、だいぶ印象が変わるだろう。やはり気になったものは、オプションかどうか確認したい

玄関の壁に貼ってあるのは「エコカラット」という壁材。高級感があって見た目もいいうえに防湿・消臭効果まである優れもの。これはほとんどのマンションで数十万円の有償オプションになる。また、玄関の姿見(鏡)も意外と有償オプションであることが多い

部屋の内装以外の部分も図面などで確認しよう

 モデルルームを一通り見終わったら部屋の天井高を確認しよう。2,500mm以上あればとりあえず合格点だろう。また、コンクリートのスラブ厚は240~280mm以上あればOK。最後に床や天井の仕様も確認しておきたい。梁が大きく落ちている部屋はないか実物や図面でチェックする。なお、現在のマンションは二重天井・二重床になっていることが多い。直床だから即NGということはないが、部屋の中だけでなくマンションの躯体の仕様もチェックしておくようにしたい。
 ちなみに、モデルルームには物件の完成模型が置いてある。これで部屋の方向と日当たり具合、眺望、ベランダの形状、公開空地の有無などをチェックしておこう。どの方角の部屋にするか決める際には非常に大切な要素になるはずだ。
 とにかく、モデルルームに行ったら、販売員に聞けることは何でも遠慮せずに聞くことが大切だ。その場で答えられないことは、後日調べて教えてくれるはずである。

文=今井真人/フリーライター

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