新型コロナウイルス対策の10万円受給をオンライン申請したり、2020年9月から実施予定の25%ポイント還元制度「マイナポイント」のために、慌ててマイナンバーカードを申請した人も多いだろう。だが、結婚して苗字が変わったり、引っ越しして住所が変わった場合はどうすればいいのだろうか? そこで今回はマイナンバーカードの変更手続きについて解説する。
名前や住所が変わったら役所で変更手続きをしよう!
マイナンバー(個人番号)には、身分証明書として使える顔写真&ICカード付の「マイナンバーカード」と、緑色の「通知カード」があるのはご存じだろう。いずれの場合も、結婚して苗字が変わったり引っ越して住所が変更になったら、市町村役場のマイナンバー窓口で変更手続きを行う必要がある。
まず、通知カードの場合は「通知カード」と「本人確認書類」を用意して変更手続きを行うことになる。本人確認書類は運転免許証やパスポートなど顔写真付きのものなら1種類でOKだ。一方、マイナンバーカードの変更手続きは「マイナンバーカード」と「2種類の暗証番号」が必要になるので事前に確認しておこう。
たとえば、家族で引っ越したり結婚した場合は、家族全員分を家族の誰か一人(夫婦のどちらか)が代表して申請することができる。また、家族以外の代理人が行う場合は、代理人の身分証明書と印鑑、委任状が必要になる。
もちろん、引っ越しの場合は先に転入・転居届を出してから、結婚して苗字が変わる場合は入籍後に変更手続きを行うことになる。
(Image:soumu.go.jp)
上写真が2020年5月末に廃止予定の「通知カード」。下写真が身分証明書として使える顔写真&ICカード付の「マイナンバーカード」。いずれも名前や住所が変わったら変更手続きをする必要がある
マイナンバーカード(通知カード)の名前や住所が変わったら、いずれの場合も市町村役場で変更手続きを行うことになる
変更事項をカードの追記欄に記入するだけ!
マイナンバーカード(通知カード)の名前や住所の変更手続きは、役所に転入・転居届や婚姻届けを出すタイミングで一緒に行うのがスームズだ。諸事情で後日変更手続きを行う場合は、「表面記載事項項変更届」も必要になるので、役所で書類をもらっておこう。
実は、役所でマイナンバーカード(通知カード)の変更を申請しても、新しいマイナンバーカード(通知カード)が発行されるわけではない。役所の担当者が、カードの追記欄に新しい氏名や住所を記入するだけなのである。ただし、追記欄が埋まってしまった場合は、無料で新しいカードが発行されることになるが、カードの交付は1カ月以上先になる点は要注意。もちろん、結婚して苗字が変わっても12桁のマイナンバー(個人番号)が変わることはない。
結婚して苗字が変わる場合は、マイナンバーカードの変更も必要になる。ただし、婚姻届けを出して新しく戸籍を作る場合は、その日のうちにデータ更新ができず後日の手続きになる可能性もある
変更手続きは14日以内に行わないと大変なことに!
マイナンバーカードの変更手続きについては注意したいことが2つある。ひとつめは、入籍や引っ越しなどで記載内容に変更があった場合は、必ず14日以内に変更手続きをしなければならないこと。変更しないと5万円以下の科料が課されることもあるのだ。2つめは、他の市町村から転出して新住所の役所に転入届を出した場合、90日以内に継続利用手続きをしないとマイナンバーカードが無効となること。再発行手続きにはお金も時間もかかるので、忘れずに継続利用手続きをしておこう。ただし、同一市町村内での引っ越し(転居)であれば継続利用手続きは必要ない。
なお、通知カードは2020年5月末に廃止となる予定だ。6月からは通知カードの変更手続きや再発行はできなくなるので、もし変更がある人は急いで役所で手続きをしよう。
引っ越しで住所が変わるときもマイナンバーカードの変更手続きは必要になる。同一市町村内での住所変更は「転居」と呼ばれ、他の市町村に引っ越しするときは「転出」&「転入」と呼ばれるが、この違いを覚えておかないとあとで大変なことになる場合も……