国民の未婚化・晩婚化が注目を集めて久しい世の中。日本の少子化の加速に拍車をかける要因のひとつとなっているだけに、国もあの手この手で対策を打っている最中だ。そんな中、このコロナ禍において結婚相談所の主催するお見合いの成立件数が増加しているといい、「オンラインお見合い」など新しい取り組みも進んでいるという。
今回は、そんな未婚化・晩婚化の進行に待ったをかける、未婚者の婚活事情についてご紹介する。
成立件数は過去最多!現在のお見合い事情
近年、“結婚”に対する意識が変わってきたこともあり、「必要性を感じない」「自由を失いたくない」などの理由から、昭和以前などに比べると結婚年齢が遅くなる・結婚しない人が増えてきているという。かつては“独身貴族”と呼ばれた、自分の時間を大切にして自由を謳歌する生き方が、そう呼ばれる必要が無くなる程度に一般化したと言っていいだろう。
しかし一方で、結婚“しない”のでなく、適した相手に巡り会えず結婚“できない”という未婚者も少なくない。そうした男女が出会いを求める「婚活」というワードも一般化してきた。「結婚したい」と考えながらも叶っていない人たちにとって、結婚相談所はまさに頼みの綱となっている。事実、全国の結婚相談所ネットワーク「日本結婚相談所連盟」によれば、2020年8月の新規入会者数は昨年同月比で30%アップ、「お見合い成立件数」も4万件を突破したという。
コロナ禍の外出自粛などの影響で、婚活業界も4月・5月は大きな影響を受けていた。しかしオンラインお見合いなど、“新しい生活様式”に則したかたちの新たな婚活スタイルが確立していくと、成婚につながる先行き指数である「お見合い成立件数」もV字回復。同連盟の調査が始まって以来初めて月間4万件超えを記録したという。加えて連盟に加入する相談所の数も現在2,500社以上で、2016年から右肩上がりで増加し続けている。
この成立件数の増加は、オンラインでのやりとりが普及したことと関係があってもおかしくはない。初対面の相手と面と向かって話すと緊張してしまう、という人でも、オンラインお見合いで画面越しに話すことで敷居が下がって緊張感が和らぐ効果は期待できるだろう。また、初対面のハードルを乗り越えれば、2回目以降“リアル”で会うことになっても肩の力を抜いて素の自分の良さを出せることにもつながるはずだ。その結果、より深くお互いの人柄を知ってお見合いの成立に結びついたのかもしれない。
結婚相談所の新たな取り組みが、運命の出会いを果たすカップルを増やし晩婚化に待ったをかけることになるだろうか。今後の婚活事情に注目していきたい。
参照元:「お見合い件数」過去最高の4万件超。コロナ前と比較し、婚活をスタートされる方が増加。【日本結婚相談所連盟】