10月から東京発着のプランも認められて、ますます盛り上がる「Go Toトラベル」。だが、中には宿泊すると逆に儲かる金券3万円付宿泊プランや、とても旅行とは言えないような合宿免許プランなどが続々と登場している。そこで今回は「Go Toトラベル」のブッ飛んだプランをいくつか紹介しよう。
タダで宿泊して1万円もらえるってホント!?
コロナ禍で疲弊する経済のカンフル剤として政府が主導する「Go Toキャンペーン」。10月1日スタートの「Go Toイート」では、鳥貴族で327円の料理1品しか頼まず1,000ptをゲットする“トリキの錬金術”と呼ばれる行為が横行して問題となっているが、一足先に開始されている「Go Toトラベル」でも、とんでもないブッ飛びプランが報告されている。
まず紹介したいのが、東京都内の某ホテルに2万4,100円(Go Toトラベル適用済)で宿泊し、家電量販店で使える3万円分のお買い物券が付くプランだ。実はこれ、お買物券とGo Toトラベルの地域共通クーポン券などを差し引きすると、なんとタダで泊まったうえに1万1,900円ほど儲かる計算になるのである。そもそも、Go Toトラベルが適用される宿泊費に換金性の高い金券は含まれないルールなので、さすがにこれは問題となり、現在は販売中止となったが、「トリキの錬金術」も真っ青のぶっ壊れプランであろう。
■問題となった金券付プランの内訳
【1】宿泊代金:2万4,100円(GoToトラベル適用済)
【2】お買い物券:3万円
【3】地域共通クーポン:6,000円
つまり
3万6,000円【2+3】-2万4,100円【1】=1万1,900円の儲け!
そもそも、都内のビジネスホテルでは、1,000円程度のクオカード付プランなどはよく見られたが、さすがに、3万円のお買物券付きで実質1万円以上も儲かってしまうプランはヤリ過ぎだろう。だが、ほぼタダで豪華ホテルに宿泊できるプランなら、今でもいくつか確認できる。
たとえば、高級ホテルとして知られている「リーガロイヤルホテル東京」では、2名1室利用で1泊4万2,000円の宿泊プランに、ホテル内レストランやルームサービス、客室のミニバー、レイトチェックアウト料などで使える2万円分の館内利用券が付いたプランが用意されている。こちらもGo Toトラベルの35%オフと15%分の地域共通クーポン券などを差し引きすると、実質1,300円と驚きの激安価格となるのだ。おそらく、この館内利用券はホテル内でしか使えないし宿泊期間限定なので、換金性の高い金券には当たらないのだろう。
■リーガロイヤルホテル東京のお得なプラン
【1】宿泊代金:4万2,000円→2万7,300円(GoToトラベル適用後)
【2】館内利用券:2万円
【3】地域共通クーポン:6,000円
つまり
2万7,300円(1)ー2万円(2)ー6,000円(3)=1,300円
※駐車場代無料(通常1日1,500円)
運転免許の取得がアクテイビティなの?
最後に紹介するのは「そもそも旅行と言えるのか?」と思わず首を傾げたくなる「自動車合宿免許」プランである。合宿して短期間で運転免許を取得する「合宿免許」自体は古くから存在するが、なんと、この合宿免許がGo Toトラベルの適用を受けているのだ。たとえば、教習費用と宿泊費を含めて25万円の旅行代金が、Go Toトラベル適用で16万2,500円になり、地域共通クーポンが3万8,000円ももらえるのである。実質12万4,500円で免許が取れるのだから、お得だろう。
確かにGo Toトラベルではホテルの宿泊費だけでなく、宿泊先での食事や周辺の観光施設の利用、アクティビティなどもツアーに含まれていればOKだが、「運転免許の取得」がアクティビティや観光に含まれるというのは、かなり強引な感じがするのは筆者だけだろうか。
手探りでスタートした「Go Toキャンペーン」は、どうしてもこのような問題が起きてしまう。だが、多少の問題はあっても、結局は我々の税金が使われているのだから、アナタもしっかり活用して旅や食事、観光を楽しんでみてはいかがだろうか? それが日本の経済を復興させる第一歩となるのだ。
参考元:TRAICY「リーガロイヤルホテル東京、2万円の館内利用券付プラン Go To利用で実質1,300円に」は→こちら
参考元:TRAICY「1泊11,900円儲かる!Go To対象ラオックス高額商品券付き宿泊プランが物議 観光庁「適切に対処」、旅行会社「事務局が許可」は→こちら
●リーガロイヤルホテル東京(公式)は→こちら