世界的に流行している新型コロナウイルス感染症。多くの人の生活スタイルに変化が生じており、街中の人々が夏の暑い時期でもマスクを着けて歩くことになるなど1年前には誰が想像していただろうか……。あなたの周りでも、大なり小なり生活に変化があったのではないだろうか?
今までの暮らしとは異なっていくニューノーマルの創出。なんと参拝のあり方にまで変化の兆しが見えている。今回は、参拝の新しい準備と、注意点をご紹介したい。
これからの参拝にはマイひしゃくがマストアイテム?
2020年9月、新年の初詣に人出が見込まれるということで、埼玉県神社庁は境内における新型コロナウイルス感染防止のためのガイドラインを埼玉県知事に提出した。そのガイドラインの中には、「手水のために“マイひしゃく”を持参する」という対策例まで示されていた。
日本トレンドリサーチの調査によると、初詣に毎年行っているという人のうち、「来年2021年にも初詣に行く予定がある」と回答したのは83.5%。さらに、「来年も初詣に行く」と回答したうちで、「マイひしゃくを持って初詣に行く」と回答したのは16.2%。決して多くはないものの、新しい文化が生まれようとしているようにも見える。
マイひしゃくを初詣に「持っていこうと思う」と回答する理由はやはり、「コロナの影響」を懸念し感染対策として持参を検討している傾向が強い。それに対して、マイひしゃくを「持っていこうと思わない」と回答した中には、「どこに売っているのかわからない」「荷物が多いのは嫌だから」と、ひしゃくそのものが浸透していなかったり、マイひしゃくが移動時の荷物になることを懸念していることがわかった。いざマイひしゃくを購入すれば文化として馴染んでいくかもしれないが、やはりひしゃくは「どこの家にも当たり前にある」ようなグッズではない。まだまだ一般化するまでのハードルは高そうだ。
さらに、思わぬ注意点もある。新型コロナウイルス感染防止のために、手水舎がそもそも閉鎖している神社も少なくないのだ。マイひしゃくを購入後に、意気揚々と初詣に行っても使用する機会がなければ、捕らぬ狸の皮算用……。事前に初詣予定の神社を下見するなど、マイひしゃくを活躍させるには準備も必要そうだ。
参照元:【2021年の初詣】16.2%が「マイひしゃく」を持っていこうと思っている【日本トレンドリサーチ】