あなたは新型コロナウイルス感染拡大前後を比べ、自粛生活でお酒を飲む機会は減っただろうか?それとも増えただろうか?ある調査によれば、半数近くがコロナ前よりもお酒を飲む機会が減ったと回答したとのことだ。Zoom飲み会など、リモートでの飲み会が各地で開かれ話題になったものの、全体的な飲み会の機会は減ったと思われる。
しかし、10月から施行された酒税法改正によりビールの税金が値下がったことがビール党隆盛の追い風になりそうだ。
ビールはどのくらい値下がったのか?
10月1日の酒税法改正の施行で、ビール系飲料は350mlあたり77円の税金が70円にまで下がった。リサーチ・アンド・イノベーションの調査によると、酒税改正により、ビールの値下がりを見越して改正1週間前のみ買い控えが発生したと考えられる統計が表れた。改正後は再び改正2週間前と同じような本数が購入され、このまま勢いづいてさらなる消費の拡大をすることも考えられる。2000年以降、労働者の賃金が全国的に低下したことや発泡酒・“新ジャンル”の隆盛・誕生などもあり、多くの消費者からするとかつてよりもビールは“贅沢なもの”という認識に変わってきたのかもしれない。しかし。今回の酒税法改正により、ビールが身近なものになる可能性はある。
ビールがより手に届きやすい品として広がるのはいいが、飲みすぎにはもちろん注意が必要だ。アルコールは依存症につながるだけでなく、肺炎のリスクも生じさせるという研究結果もあるのだとか。さらに、免疫力の低下や全身性炎症などさまざまな疾患リスクを高めるという報告もある。休日に家で丸一日お酒を楽しんでいるサラリーマンもいるかもしれないが、やはり健康のためには適量が一番だろう。
さらに10月1日に施行された酒税法改正では、発泡酒の税金は変わらず現状維持。新ジャンルやワインなどの果実酒に至っては税金が上がっていることになった。税金が下がった恩恵を得られているのはビールと日本酒などの清酒のみ。アルコール飲料すべてが値下がったわけではないのだ。ビール党は嬉しい一方、他のお酒が好きな方は財布の中身のチェックが必要になるかもしれない。
普段よく飲む種類によって明暗が分かれた今回の酒税法改正。ビール党の人は、浮かれて飲みすぎたあまり余計な一言で新ジャンル派やワイン派の人を敵に回さないように気をつけていただきたい。
参照元:【超速報】酒税法改正でビールは売れた?新ジャンルは?【リサーチ・アンド・イノベーション】
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