日本政府では帰省ラッシュや初詣での人々の密集による、新型コロナウイルスの感染を抑制するために、2020年度の企業の年始休暇を2021年1月11日まで延長するよう呼びかけることを決定。特に2021年度は「三が日」が週末と被ることもあり、多くの人出が短い期間に集中することが予測されるとのこと。政府が率先して11日までの休暇に取得に取り組み、企業や業界団体、地方自治体などにも休暇の延長を促していく。
街も冷え込み始めて冬の気配が感じられ、そろそろ年末年始に向けての話も出始める時期、あなたの会社の年末年始の連休はどうなるだろうか。
意外と多くの人が“休みたくない”?
政府が2021年1月11日までの年始休暇の取得を呼びかけるのを受けて、日本トレンドリサーチでは、「年始の休暇」についてアンケートを実施。年始の休暇が1月11日までになることに対して、42.3%の人が賛成と回答していることがわかった。休暇が伸びることで混雑の緩和や、余暇を楽しむ時間が増えるとあって友好的な賛成意見が多く寄せられた。一方で、連休が増えることに対し、意外なことに半数以上の人が好意的にとらえていないことが判明した。
反対の理由としては、サービス業への補償や、業種による差、学校の授業数の減少、休みの長期化に伴う問題などが山済みであることが挙げられている。想像できる問題に対し、何も対策や保障がなされないまま、やみくもに休暇の延長を要請することは国による見切り発車が否めないという意見が寄せられている。
年末年始は家でのんびりなんて人にとっては休暇の延長は喜ばしいことだが、経営者や役員にとっては「ただでさえ売り上げの落ちているときに従業員の休みを増やすなんてとんでもない!」と思いも強くありそう。上層部の判断で結局いつもの年末年始休暇に……?
新型コロナウイルスに伴う企業へのリモートワークや時差出勤の要請、記憶に新しいところだと「プレミアムフライデー」などの働き方改革まで、政府からの企業への嬉しい要請はこれまでも何度もあった。しかしそのどれもが一般企業で働くサラリーマンには夢物語であった。
そして、もしかすると年始休暇の延長は社会的に必要不可欠な医療現場にも影を落とすかもしれない。医療現場で日々使われている注射やガーゼなどを生産している医療衛生材料メーカーの休暇が多くなると、医療現場への供給が行き届かなくなり、医療現場の衛生面の維持が保てなくなる可能性があるという声もあった。
まだ不明な点が多い来年の年始休暇。しかし、もう私たちのすぐそこにまで迫っている。
参照元:<年始休暇の延長方針>1月11日まで延長に「賛成」は42.3%【日本トレンドリサーチ】