近年大流行している「サブスク」サービス。製品やサービスなどの一定期間の利用に対して、代金を支払う方式であるサブスクリプションの略語であり、「月額課金」「定額制」という言葉でお馴染みのものである。あなたの周りでも、動画配信サービスや雑誌の定額制読み放題サービスなどのサブスクサービスを利用している人は好きなくないだろう。
今回は、破竹の勢いで拡大するサブスクと、それに対応する企業の動きも予想する。
車はもはや所有するものではない?
カーリースの定額サービス「おトクにマイカー定額カルモくん」を運営するナイルは、全国の2,207人の男女を対象にサブスクに関するアンケート調査を実施。「所有ではなくサブスクでいいものは何か」という設問に対して、「動画配信」「音楽配信」「電子書籍」が続き、その後に「車」が続く形となったとのこと。サブスクで自動車を使用したいと答えた理由としては、「経済的」「月々の支出が一定額」など「維持費を抑えられるから」が55.6%にのぼった。
近年日本では自動車の所有率が年々減っていく傾向にあり、“若者の車離れ”という言葉もしばらく前からよく聞かれるようになった。もし自ら所有せずにサブスクで利用できるのであれば、それが一番おトクであり経済的だという感覚が浸透し、若い世代を中心にマイカーへのこだわりが低下しているのも頷ける。マイカーでのデートに憧れを抱いた時代はもう“昔の文化”として消えてしまったのかもしれない。
今後、拡大していくかもしれないカーリースサービス。「まとまった貯金がなくても利用できる」「手続きが簡単」「家計管理がしやすい」など、メリットがたくさんあることも魅力だろう。
もしこの勢いでカーリース需要が増えるならば、サブスクで選ばれるよう車の外装や内装にもこだわる企業が増えるのかもしれない。これまでは外装・内装にこだわった分の金額は購入費用にダイレクトに影響を与えていた。しかしサブスクであればサービスを運営する会社や利用者で折半できるため、その影響を小さくすることが可能なはずだ。トヨタ自動車が2019年にスタートさせたサブスク「KINTO ONE(キント・ワン)」でも、約30種類のトヨタ自動車から利用者が自由に車を選ぶことができる。サービス利用者としては選択肢が広がるのは嬉しい限りだろう。
カーリースサービスの勝敗を決めるのは、今後どれだけ利用者のニーズを汲み取れるかどうかにかかっているのかもしれない。
参照元: クルマは所有派? それともサブスク派? サブスクについての意識調査の結果を公開【くるまのニュース】
※サムネイル画像(Image:Ned Snowman / Shutterstock.com)