マックやケンタッキーなど、ファストフードで「ドライブスルー」が再注目されるワケとは

新型コロナウイルス感染症への感染リスクを減らすため、少しでも他者との接触を減らしたい。それはほとんどの消費者に共通した思いだろう。そんな消費者のニーズに応えるべく、現在街中の様々なシーンに存在する“ドライブスルー”の価値が見直されていることをあなたはご存知だろうか?
今回は、コロナ禍で再注目されるドライブスルー事情をご紹介していく。

かつて流行したドライブスルーがリバイバル?

(Image:Ned Snowman / Shutterstock.com)

従来式のドライブスルー、あなたは利用したことがあるだろうか

 これまでの多くの小売店では、利用客が店内を訪れ、買いたい品物を選び、レジで会計を済ませ、商品を受け取る。という一連の流れが存在した。しかしコロナ禍では行政が週の買い物の頻度を下げるよう求めるなど、店舗での買い物には一定の感染リスクが伴っていた。
 そこで現在注目を集めているのが、ドライブスルー方式。利用客は店内に入る必要が無く、車に乗ったまま目的の商品を購入できる。他者との接触は、店員から商品を受け取る一瞬だけのため感染リスクを物理的に減少させることが可能だ。

 ファストフード大手のマクドナルドでは、公式スマホアプリを使って注文すると店舗の駐車場まで店員が商品を届けてくれる「パーク&ゴー」サービスを2020年5月に全国250店舗で開始した。これまでのドライブスルーのような注文のために専用のレーンに並ぶ必要も無く、より手軽さが増したサービスとなっている。
 同じファストフード大手のケンタッキーなどでもかねてからドライブスルーは頻繁に利用されており、とくに郊外のバイパス道路にある店舗などではお馴染みの光景といえるだろう。

“ドライブスルー検査”もテレビなどで話題となった

 ドライブスルーは長らく存在した文化でもあり、アプリは利用するものの特段注目すべき技術の進歩とは言えないかもしれない。言ってしまえば、少々「昭和っぽい」印象を受ける人もいることだろう。しかしこのコロナ禍で世の中の生活様式が大幅に様変わりしているタイミングで、世の中のニーズにマッチしてその価値が再評価されてきているのは確かだ。
 全国には銀行のATMや調剤薬局の薬の受け取り、クリーニング店の受け渡しなど様々な分野で、ドライブスルーが導入されている。このコロナ禍では、その接触機会の少なさからPCR検査をドライブスルーで行っていることもあるほどだ。ドライブスルーは専用のレーンの設置など、店舗の改修が必要な場合もあるためコロナの影響を受けて即座に対応するのは難しい。しかしマクドナルドのように店員が商品を集めて駐車場に届けることなら容易なはずだ。今後スーパーなどでもそうしたサービスが生まれる可能性は否定できないだろう。

 近年は“若者の車離れ”が叫ばれて久しくなった。しかしこうしたニュー・ノーマルの世の中で電車での通勤を控えつつあることと合わせて、自動車の価値が見直されてきている。普段遠くへの旅行でしか運転しないあなたも、久々にハンドルを握ってドライブスルー店舗を利用してみてはいかがだろうか。

参照元:ケンタッキーがETC支払い可能に ドライブスルー決済が劇的進化【日経クロストレンド

オトナライフ編集部
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