現在、日本だけでなく世界各地で猛威をふるっている新型コロナウイルス感染症。コロナ禍において、人々の生活は大きな変化を迎えていることは各国共通だ。人との接触機会の大幅な減少もそのひとつ。
今回は、世界で進む大きな生活スタイルの変化における、“タッチレス”の潮流についてご紹介していきたい。
接触がほぼ全面禁止となった2020年
人間が“接触”を求めるのは、もはや生物の本能に近いものでもある。抱きしめるような親しい間柄でのみ行うスキンシップはもとより、ビジネスの場面でも「握手」という文化は地域を超えてグローバルに行われている友好の挨拶だ。
しかしこのコロナ禍で生活様式は一変。他者との“接触”が厳重に規制され、ビジネスシーンで一般的だった握手すらも控えざるを得なくなった。そのため現在では、握手の代わりに肘や靴を履いた足を合わせる挨拶も生まれたことは皆さんもご存知のことだろう。
イギリスのUI開発会社・ウルトラリープが5月に発表した調査でも、接触への恐怖が明確に示された。イギリス・アメリカの消費者の多くは、小売店や公共交通機関でも支払いの際にタッチスクリーンに“触れる”ことを懸念しているとして、82%が「タッチスクリーンよりタッチレスインターフェースのほうが衛生的だ」と考えているという調査結果を公表した。
欧米の先進国で進むタッチレス技術の進歩に対して、日本はどうなっているだろうか。キャッシュレス決済では導入率が他の先進国に大きく後れ“キャッシュレス後進国”とも呼ばれている日本なだけに、タッチレスではキャッシュレスの二の舞はなんとしてでも避けたいところだ。
そんな国の思いを背負ってか、ここ数カ月「鬼滅コラボ」やGo To Eatを用いた「無限くら寿司」などで大きな注目を集めているくら寿司も、タッチレスパネルなどを備えた「スマートくらレストラン」を11月にオープンさせている。同店では指を離した状態で操作ができるタッチレスパネルの導入や、カメラによる食べた皿数の自動カウント、会計もタッチレスのセルフレジを完備。「店員と接触せずに」来店から退店まで完結できるという新たな業態を世に送り出した。
日本国内ではタッチレスのATMや宅配ボックス、最近ではANAが空港の手荷物預け機のタッチレス実証実験もスタートさせている。
様々な分野で進むタッチレス化だが、ここ数年のキャッシュレス決済のような爆発的な広まりができるか。手詰まりになったら、時代の寵児・くら寿司に頼ってみるのも面白いかもしれない。
●くら寿司(公式)は→こちら
参照元:英米の消費者はタッチスクリーンに懸念【美容経済新聞】
※サムネイル画像(Image:kurasushi.co.jp)