あなたはどんな本を読むのが好きだろうか。ミステリー、恋愛、ビジネス書。コロナ禍で自宅にいる機会が増えたことで、本を読む機会が増えた人もいるだろう。そんな読書好きに知ってほしいサービスに、本を音声で楽しむ「オーディオブック」がある。オーディオブックであれば本を開く必要がなく、家事をしながら楽しむこともできる優れものだ。
今回は、そんな新たな本の楽しみ方であるオーディオブックについてお伝えしていきたい。
朗読を聞いて手間いらずで楽しめる
オーディオブックは数年前から流行している本の“読み方”で、声優など声のプロが朗読した内容を聞いて耳から本を楽しむ方法だ。オーディオブックのサービスを提供している「audiobook.jp」では、2018年頃から会員数が急増。2019年に100万人を突破し、2020年10月の時点で160万人超のユーザーを獲得しているという。
そんな現在上り調子のオーディオブックに関する調査を、株式会社オトバンクが実施。調査はオーディオブック利用者を対象に2020年10月に行われた。その中では、「コロナウイルス流行後、オーディオブックの利用に変化があったか」という設問に対し、およそ30%が「あった」と回答。その中でも70%近くが、「聴く時間や作品数が増えた」と回答している。コロナ禍で時間を自由に使えないからこそ、オーディオブックを楽しむ人が増えたことを示していた。
コロナ以前からも「満員電車の中で本を広げる必要がない」といった理由で、通勤中に楽しむ人も少なくなかったオーディオブックだが、通勤が減ってもオーディオブックの利用は減らなかった人が多いようだ。前述の「聴く時間が増えた」という人の中には、テレワークで運動不足にならないよう「毎日のウォーキングの時間が増えてオーディオブックも聴く時間が増えた」という人や、「不安を和らげるために就寝前に聴くことが増えた」というリラックス効果を求める声も。使い方は十人十色だが、紙の本ではできなかったであろう使い方をしている人も多く、“オーディオブックだからこそ”というカラーが見て取れた。
近年はオーディオブックの他にも、スマホやタブレットで本が読める「電子書籍」も人気を博している。どんどん紙の本から遠ざかってはいるものの、そうした新たな本の楽しみ方が生まれるたびに、本に親しむ人は減ることはないのだろう。これからさらにデジタル技術が発展していけば、本もさらなる進化を遂げるかもしれない。しかしどんなかたちになっても、「本が人を楽しませるもの」である本質は変わらないだろう。
参照元:オーディオブックの利用傾向に関する調査【株式会社オトバンク】