ヤフーとLINEの統合で、Amazonと楽天に対抗! EC分野シェア争いが激化?

3月1日、ヤフーを傘下に持つZホールディングス株式会社とLINE株式会社が経営統合し、新生Zホールディングスが誕生した。両社の統合は、多くのサービス利用者の目に触れたこともあり、同日から大きな話題となっているが、中でも気になるのは今回の経営統合で起こり得る対Amazon対楽天への展望についてかもしれない。Zホールディングスがヤフーと「LINE」を手にして統合した今、最もそのシナジーが発揮されるのはEC分野となる予感がする。両者を統合したZホールディングスが、Amazon・楽天という“EC2大巨頭”に挑む様相になるのか、今後の展開を追いたい。

Amazonと楽天は創成期から圧倒的なシェアを誇る

(Image:Koshiro K / Shutterstock.com)

買い物に失敗しないという前提が必要不可欠

「日本にあるECサイトで2トップはどこか」と聞かれれば、多くの人が「Amazon」もしくは「楽天」と答えるだろう。傍から見ていてもわかるほどに、2社は他のネット通販サイトと比べて圧倒的なシェアを誇っている。両社は創成期から変わらない存在感を発揮しており、アンケートサイト・ボイスノートの実施した通販サイト利用に関するアンケートでも、最も好きな通販サイトランキングでは、1位「楽天市場」、2位「Amazon」、3位「Yahoo!ショッピング」という結果を残している。

 Amazonと楽天の強みについては、「はじめての買い物でも失敗しにくい仕組みがすでに整っていて、不安材料が少ない」というのが大きな要因であり、長年その地位を保っていたブランドの優位性によるところが大きい。そんな仕組みの中でも最大の特徴は、創成期から蓄積してきたレビューや口コミの多さと正確さだ。「フェイクレビュー」のような、企業が意図的にレビューを増やすような行為も規制されており、物を買うことにおいて失敗しにくさが常に備わっているような状態にあることが最大の強みのよう。この蓄積があるからこそAmazonと楽天はECサイトの2大巨頭であるともいえそうだ。

(Image:Hadrian / Shutterstock.com)

Zホールディングスはどのような施策を打ち出すか

 そんな中、ZホールディングスとLINEは経営統合の場で「2020年代前半にはEC物販取扱高国内No.1となる」という文言が飛び出したことでも話題となった。ユーザー間やユーザー・企業間のコミュニケーションに強みを持つLINE。そしてEC機能に強みを持つヤフーが、それぞれの特徴を活かしながら横断したサービスを敢行することが狙いのようにも見受けられる。また、ヤフーの「ヤフー!プレミアム」、QRコード決済サービス「PayPay」の「PayPay STEP」、LINEの「LINEポイントクラブ」と、現状はバラバラになっている会員優待システムにもなんらかのメスが入るとも言われており、ユーザーにとっては更なる使いやすさの創出とお得なシステムへの進化が期待できそうだ。

 現在、Amazonはコロナ禍で巻き起こったマスク詐欺などのレビュー問題の信頼回復が急務と言われている。さらに楽天も、楽天カードのポイント引き下げがユーザーの話題を集めるなど、楽天経済圏にもほころびが見受けられるようになってきた。圧倒的強さを誇るEC2大巨頭だが、よくよく現状を見てみると今は盤石の体制だとは言えず、つけ入る隙があるようにも感じられる。Zホールディングスが仕掛けたこのタイミングは千載一遇のチャンスのようにも思えるが、この機を狙ってZホールディングスがどのような逆転の一手を打ちだしてくるのか。EC業界に注目が集まる。

参照元:コード決済の“PayPay一本化”だけではない、ヤフーLINE経営統合が変える3市場の風景…キャッシュレス・銀行・EC【Business Insider Japan

※サムネイル画像(Image:Koshiro K / Shutterstock.com)

オトナライフ編集部
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