飲食店やショッピングをする際にWEBサイトなどに書かれた口コミやレビューを参考にしている人も多いのではないだろうか。初めて訪れる店、初めて購入するモノなど自分にとって未知の領域であればいくらか選定の基準になるものだ。しかし、一概に高評価を付けられた店やモノが、自分も満足いくほどの価値を持っているとは限らない。どうも口コミやレビューのすべてを信じてしまってはまずいようだ。
影響力の大きいネット評価
近年、飲食店検索であれば「食べログ」や「ホットペッパーグルメ」、ネットショップであれば「アマゾン」や「楽天市場」など、Web上の様々なところで口コミやレビューなどを目にする。そういった口コミやレビューなどによって、表示回数が変わったり、場合によっては名店や名品としてカテゴリー分けされたりとかなりの影響力があることは承知の事実だろう。
しかしながら、その多くが匿名での書き込みで、顔が見えている口コミというわけではない。そのため「信頼性に欠ける」ということはかねてからの問題点ではあった。
そんな中、日本トレンドリサーチが「評価に関するアンケート」と題して、1,500人を対象に“評価”をする基準について調査を行った。その中の設問で“最高評価”をつける基準についての結果を見てみると、一部の人は最高評価とはいいがたい基準で評価付けを行っていることが明らかになったのだ。
「どっちでもいい」≒最高評価?
アンケート内の「あなたが星の数で評価をする場合、最高評価をするのはどのような時ですか?」という項目において、52.9%が「十分に満足できた時」と回答。ついで37.9%が十分を超えて「十二分に満足できた時」と回答した。当然と言えば当然のことだが、それでも “最高評価”と呼ぶにふさわしいこれらの評価で、回答率100%に至らないのが不思議である。
残りの9.2%の内訳を見てみると、8.3%が「満足と言えないまでも不満を感じなかった時」と回答。つまり「どちらでもいい」、「満足でも不満でもない」にもかかわらず最高評価を付けている。さらには0.9%の「その他」の回答の中にも「なんとなく」との声があった。基準や理由は人それぞれだろうが、これが最高評価とはやや言いにくい…。
また、一部のグルメサイトでは、関係者による「やらせレビュー」や「偽レビュー」が多発しているにもかかわらず、長い間改善されないことに批判が集まっているという実情も存在する。そのため、コロナ禍も相まって“グルメサイト離れ”が起こっているという。
とはいえ、実際その人の周りに訪問や購入経験のある人がいなければ口コミやレビューを見るほかにそのサービスを判断する手立てがない場合もあるだろう。あまり信用しすぎると期待外れの結果になってしまう可能性もあるため、参考程度にしておくのが一番かもしれない。
【参照元】【レビューの☆】「満足でも不満でもない時」“☆5”を付ける方も1割弱いる【日本トレンドリサーチ】