あなたは普段、自宅の蛇口から出る水道水を飲んでいるだろうか?もしくは飲むことに抵抗はあるだろうか?さらには「おいしい」と思っているだろうか?人によって様々な理由や違いはあるだろうが、水道水に対する意識には、都道府県別に差があるようだ。一般的に「“水がきれい”だと言われる地域はおいしそう」などのイメージがあるかもしれないが、株式会社キュービックが行った調査によると少し意外な結果が見えてきた。
世界的に見ても珍しい日本の水
お風呂上がりの一杯や料理に使うときなど、飲料としても水は欠かせない存在。家庭によって様々だろうが、水道水を飲む場合もあれば市販のペットボトルやサーバーなどのミネラルウォーターを飲む場合もあるだろう。
水道水に限ったことではないが、日本は品質管理が厳しい国。そもそも水道水をそのままの状態で飲めるというのは世界的に見ても珍しいことだ。海外では、そのまま飲むとお腹を壊す可能性があると言われたり、濁った水が蛇口から出てきたりというのも稀ではない。初めての海外旅行で「水道水が飲めないからミネラルウォーターを買う」ということに驚きを覚えた人もいることだろう。
にもかかわらず、水道水の整備が進んでいる国内で水道水を日常的に飲むことに対しての意識はまばら。“抵抗がある”“飲み水として利用していない”との回答が多い地域もあるのだ。
株式会社キュービックは、約3,500人を対象に「地域別の水道水に対する意識調査」を実施。「水道水をそのまま飲むことに抵抗がない」と答えた割合でランキングが発表された。
“抵抗がない”と答えた割合が最も多かったのは同率で「岩手県」と「秋田県」の2県となった。続いて「鳥取県」「長野県」「青森県」が上位5位となり、東北地域が多かった。また、実際に飲み水として利用している割合が多かったのも、1位から「北海道」「長野県」「鳥取県」「山梨県」「宮城県」となり、豊かな自然が広がるイメージの地域が多くみられる。
対して水道水を飲むことに抵抗がない割合が低い、つまり“抵抗がある”という割合が多かったのは「大阪府」や「福岡県」など都市部が多かった。しかし驚いたのは最下位の地域。なんと最も抵抗があると答えたのは「沖縄県」。さらに実際に飲み水として利用している割合が最も低いのも「沖縄県」だった。
日本有数のリゾート地で透き通った美しい海が広がり、水のきれいなイメージの沖縄県だが、水道水への意識は全く別のようだ。これはキュービックによれば水の“硬度”が大きく関係しているといい、沖縄県の水道水は「中程度の軟水」(「那覇市水道局」HPより)。他地域に比べてカルシウムやマグネシウムが若干多く、苦みやクセを感じやすい「硬水」に近いため“おいしくない”と感じて飲用することが少ないのかもしれない。
観光客も多い沖縄県。かなりの努力で硬度の適正化に励んでいるというが、将来的に「おいしい水のまち」となる日がくることを楽しみにしたい。
出典元:水道水の飲用に対して抵抗があるかを調査!全国およそ3,500人を対象とした「水道水に関する意識調査」【水と暮らす】
参照元:水道水が飲める国は15か国?日本と世界の水道水のいま【Sarastear】