劇場版が日本のアニメ映画史上1位となる興行収入401億円を突破し、大ヒットとなっているアニメ「鬼滅の刃」。子どもから大人まで幅広いファンを抱え、今やその名を知らない人は少なくなったのではないだろうか。そんな鬼滅の刃の劇場版の続編アニメが放送されることとなり、世間は歓喜の嵐…かと思いきや、ファンからは放送権を得たフジテレビ系列に“ある不安”が寄せられているようだ。
物語、映像ともに魅力満載の「鬼滅の刃」
2016年から、集英社が発刊する「週刊少年ジャンプ」で連載が始まった鬼滅の刃。主人公・竈門炭治郎が鬼と化してしまった妹・禰豆子を人間に戻す方法を探すため、鬼と戦う鬼殺隊に入り、鬼との激しい戦いを繰り広げながら成長していく物語だ。息をのむ戦闘場面だけでなく、心優しい炭次郎や兄弟の絆、ユーモアあふれる仲間たちの人間性も多くの人が惹かれる理由となっているようだ。
アニメ版は2019年の4月から9月にTOKYO MXほかにてテレビ放送され、AmazonプライムビデオやHuluなどの動画配信サービスでも鑑賞することができる。
アニメーション制作会社のufotableが手掛けた映像は、漫画に劣らないダイナミックかつ繊細な映像となり、作品人気に火をつけたと言っても過言ではない。劇場版でもスクリーンに映し出された迫力ある映像に圧倒された人も多いのではないだろうか。アニメ版、劇場版ともに主題歌に起用されたソロアーティストのLiSAも、一気にその名を広めるほど影響力の大きな作品となっている。
原作の漫画はすでに完結しており、単行本の最終巻も2020年12月に発売されている。ところがアニメ版は1話~26話までの第1期の続編として劇場版「無限列車編」が放映され、その後の物語が再度テレビアニメ版につながるように構成されている。
そして今回、待ちに待った続編アニメを放送する放映権を獲得したのが、フジテレビ系列の全国30局。これまで数々のアニメ作品を放送してきた実績もあるフジテレビだが、アニメファンからは批判的な意見が多く挙がっている。というのもフジには、社会現象ともなったディズニーのアニメ映画「アナと雪の女王」の放送を行った際、エンディング部分をオリジナルに改変して放送し、炎上した“前科”があるためだ。さらに、実写映画化もされた「約束のネバーランド」の第2期アニメの放送も、原作漫画の重要なストーリーが複数カットされ視聴した原作ファンからは「こんなことなら2期がない方がマシだった」という声まで挙がっていたという。
他にも、作品と無関係なタレントなどを番組宣伝に登場させたり、プロの声優ではないキャスティングをしたりするなど、アニメファンからしたら疑問視される要素が多いようにも感じる。大ヒット作の続編ともあって注目度がかなり高いだけに、万が一雑に作って炎上したとなればその批判はかなりの量にのぼることだろう。ファンの期待を裏切らないような放送を期待したい。
参考元:「『鬼滅の刃』遊郭編」フジテレビはじめ全国30局で2021年放送開始。「無限列車編」の最終上映も決定【PHILE WEB】
※サムネイル画像(Image:鬼滅の刃公式ポータルサイトより引用)