2021年の大学入試は、大激変の年だった。大学入試改革に伴いこれまでの大学入試センター試験に変わり、大学入学共通テストが始まった。また、コロナ禍の影響から首都圏や関西圏の私立大学の志望者が減り、対面授業ができる地方の大学の志望者が増えるなど、受験生にとっても大学側にとっても大きな変化の渦に飲み込まれた年だったといえる。
2022年の入試もコロナ禍の影響が引き続きありそうだが、そんななかで今、全国の高校生たちはどの大学を目指したいと考えているのだろうか。夏が終わり受験生にとってはそろそろ志望校の狙いを定める時期。そこで今回は、全国の高校生約20万人が答えた大学に関するアンケートから、「全国の人気大学ランキング」を紹介する。
国立大学上位4校は不動、東京大学に筑波大学、根強い人気
学校情報サイトの「日本の学校」を運営するJSコーポレーションが、全国の19万2,436人の高校生を対象にアンケートを実施。2019年4月から2021年8月までの調査結果を集計し「国立大学・公立大学・私立大学の人気ランキング(2021年8月31日集計)」を発表した。さっそく、国立大学と公立大学のランキングから見てみよう。
国立大学の人気ランキングは、5位「京都大学」、4位「東北大学」、3位「大阪大学」、2位「筑波大学」、そして1位は「東京大学」だった。京都大学は前回3月末の集計から1ランクアップしベスト5入りを果たすも、トップ4は変わらず根強い人気を示した。
次に公立大学の人気ランキング。5位「兵庫県立大学」、4位「岩手県立大学」、3位「大阪府立大学」、2位「東京都立大学」、そして1位は「大阪市立大学」。ベスト5に大阪の大学2校がランクイン、岩手県立大学は5位から4位に、兵庫県立大学は7位から5位に前回の3月末よりもランクアップしている。ちなみにこちらもトップ3は前回の3月末と変わっていない。
コロナ禍の影響により東京や大阪など都市部の大学から、地方の国公立大学への関心がうつる傾向にありながらも、やはり東京大学や東京都立大学、大阪市立大学などの人気は変わらないことが見受けられる結果となった。
では、日本の大学の約8割を占める私立大学で人気が高いのはどの大学だろうか。続いて私立大学の人気ランキングを見てみよう。
私立大学の人気ランキング、5位「明治大学」、4位「慶應義塾大学」、3位「関西大学」、2位「近畿大学」、そして1位は「青山学院大学」だった。強いブランド力のある青山学院大学と、私立大学で8年連続志望者数が最も多い近畿大学を多くの高校生が支持していることが分かった。
ちなみに6位以下には、「早稲田大学」、「上智大学」、「中央大学」、「同志社大学」、「立命館大学」と続く。大阪や京都の関西圏と東京の有名人気大学がトップ10を占める結果となった。
以上、全国の高校生が答えた人気大学ランキングを国公立、私立大学別に紹介した。大学志望者数は少子化の影響により年々減少傾向にあり、さらに大きな変革のさなかにある日本の大学。コロナ禍の影響も考えると人気の大学=実際の志望大学とはならないかもしれない。2022年の大学入試ではどう変化していくだろうか、引き続き注目していきたい。
出典元:高校生192,436人が答えた大学人気ランキング 2021年8月31日集計【日本の学校】
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